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“アジアのリベロ”ホン・ミョンボ、ACL王者・蔚山現代の監督として3年半ぶりに現場復帰

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真:ロイター/アフロ)

かつてJリーグでも活躍して“アジアのリベロ”と言われた韓国サッカー界の英雄が、ふたたび現場に戻ってくる。

蔚山現代(ウルサン·ヒョンデ)が新監督として韓国サッカー協会のホン·ミョンボ専務理事を選任したのだ。

蔚山現代は12月24日、報道資料を通じて洪明甫監督の就任を発表した。

蔚山は最近、キム・ドフン監督と4年間の契約を終えた。昨シーズンに続いて今シーズンも全北現代に優勝トロフィーを渡して2位に終わった。

特に今シーズンはFAカップ決勝でも全北に敗れ「万年2位」というレッテルを貼られた。 しかし、キン・ドフン監督はカタール・ドーハで行われたアジアチャンピオンズリーグ(ACL)で優勝カップを手にする喜びを味わい有終の美を飾った。 蔚山のACL制覇は2012年以降8年ぶりのことだが、キム・ドフン監督と蔚山は惜別を選択した。

そんな蔚山が新監督として選んだのがホン・ミョンボだ。

現役時代はJリーグの柏レイソルなどで活躍し、2002年ワールドカップでベスト4進出の主力でもあったホン・ミョンボ監督は、2012年ロンドン五輪で韓国サッカー初の銅メダルをもたらしたことで監督としての指導力を認められた。

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2014年ブラジル・ワールドカップで韓国代表の采配を任されたが、グループリーグ敗退 その後、中国スーパーリーグの杭州緑城の監督を務め、2017年11月からは韓国サッカー協会専務理事を務めてきた。

ホン・ミョンボ監督は今回の公式発表を通じてこんなコメントを残している。

「韓国代表、年齢別代表、海外リーグでの監督生活から、サッカー行政まですべてのことを経験したが、まるで宿題をしていないかのように心の片隅に不便があったが、それがKリーグ監督職だったようだ。

今の私を作り上げてくれたKリーグに、監督として貢献できること、そのチームがKリーグをリードする蔚山現代であることに感謝している。 蔚山現代がKリーグでの成績やファンフレンドリー活動など、すべての面で模範的なお手本になるよう最善を尽くしたい」

ホン・ミョンボ監督は来月1月7日、オンライン記者会見を通じて蔚山現代の新指揮官としての覚悟と考えを伝える予定。その後、韓国・統営(トンヨン)での冬季キャンプからチームを指揮するという。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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