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IZ*ONE(アイズワン)が揺れる中、韓国進出のAKB48グループ出身は今どうしているか

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
『PRODUCE 48』収録時の宮崎美穂(写真=SPORTS KOREA)

日韓合同ガールズグループであるIZ*ONEの今後が心配になる今日この頃だ。彼女たちを生み出したオーディション番組『PRODUCE』シリーズの“投票操作疑惑”のせいで、さまざまな活動が中止・延期されている。

IZ*ONEのメンバーには宮脇咲良、矢吹奈子、本田仁美といったAKB48グループの日本人メンバーが加わっているだけに気を揉んでいるファンも多いのではないだろうか。

そんな中、12月4日から韓国・ソウルでAKB48チームA出身の、宮崎美穂の展示会が韓国・ソウルで開催されている。

韓国の宮崎美穂ファンコミュニティ「みゃお党」が主催するこの展示会『みゃお党員展』では、ファンが制作したファンアート作品の展示とともにエコバッグやポストカード、カレンダーなど限定グッズの販売も行われるという。

韓国では芸能人の誕生日や、アルバムの発売などを記念した展示会がよく行われている。ただ、その対象が日本の芸能人というのは珍しいことだ。

宮崎美穂以外にも、韓国では女優の藤井美菜やK-POPアイドルとして活動するRUIなど、多くの日本人タレントが活動しているが、ファン主催で展示会が開かれるのはおそらく宮崎美穂が初めてかもしれない。

(参考記事:“清純のアイコン”に“次世代セクシーアイドル”も。韓国で活躍する日本芸能界の美女たち)

実は宮崎美穂は『PRODUCE 48』にも出演してその多彩な才能と魅力を披露し、韓国でも人気を集めた。

惜しくも12人のデビュー組(現IZ*ONE)には入れなかったが、人気に加え韓国語が堪能なこともあって、今年の4月には韓国ケーブル局であるチャンネルJで放送された『日本人も知らない茨城旅行』に出演。多くのファンを喜ばせた。

そんな宮崎美穂を応援する韓国のファンコミュニティの名前が「みゃお党」なのだが、「みゃお党」は展示会の公式サイトにこう綴っている。

「宮崎美穂は、AKB48のチームAイチの美貌の持ち主で、歌唱力と可愛さもバッグンのアイドルです。韓国のファンは、彼女のニックネーム“みゃお”にちなんで自らを“みゃお党”と名乗り、応援活動を行っています」

『PRODUCE 48』のプラス効果といえば、出演していたAKBグループのメンバーたちが韓国で応援され、活動を展開するようになったことだろう。

例えば『PRODUCE 48』でファイナルに進出した元AKBの竹内美宥はグループ卒業後、韓国MYSTICエンターテインメントと専属契約を交わし、今年10月22日にソロデビュー曲『My Type』で韓国デビューした。

IZ*ONEとしてのデビューは逃したものの、アイドルからソロアーティストに転身した彼女の覚悟と韓国の言葉と文化に馴染もうとする努力ぶりが、新鮮な驚きと感動を与えている。

今年5月2日の公演をもってAKB48を卒業した高橋朱里も、その直後にINFINITE、LOVELYZなどが所属するWoollimエンターテインメントに移籍。8月7日に新人ガールズグループRocket Punch(ロケットパンチ)の唯一の日本人メンバーとしてデビューを飾り、大きな反響を得ているところだ。

もちろん、宮崎美穂、竹内美宥、高橋朱里はAKB時代から日本でも人気で、韓国のAKBファンの間では知られた存在だったが、『PRODUCE 48』がAKBグループと韓国をつなぐ架け橋になった部分もあったわけだ。

それだけに日韓を騒がせている“投票操作疑惑”が事実と判明したことは残念でならない。

出演者や制作陣はもちろん、“国民プロデューサー”として番組に関わったすべての人々がわだかまりを抱える結果となってしまった。

ただ、それでも夢に向かって汗と涙を流した彼女たちを純粋に応援したいと思ったファンは今もたくさん存在するはずである。韓国の「みゃお党」もそのひとつだろう。

国境を越えて愛される『PRODUCE 48』出身者たちと、彼女たちを応援する多くのファンに拍手を送りたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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