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BTSも着飾る「チュソク」でもTWICEらK-POPアイドルたちに新たな変化か

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
TWICEのメンバーたち。左からモモ、ミナ、ツウィ、ダヒョン。(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

日本では今日から16日の敬老の日まで3連休だが、韓国では一足早く連休を迎えている。韓国では9月12日から15日まで、「秋夕」(チュソク)の連休に入った。

陰暦8月15日を韓国では秋夕(チュソク)と呼び、秋夕の日は祝日で、その前後日も休日となっている。今年は昨日9月13日が秋夕だった。

このシーズンは日本のお盆休み同様、親戚一同が集まって賑やかなひと時を過ごすのが一般的だ。秋夕は旧正月と共に「民族最大の名節」と言われているのだが、秋という季節柄、正月よりも人情豊かな印象を受けたりするのも特徴だ。

その秋夕で欠かせないのが、韓国の伝統衣装・韓服(ハンボク)だ。街中では韓服姿で歩いている子供たちをよく見かけるし、テレビやネットには、韓服を身にまとった芸能人たちが出てきて祝賀ムードを盛り上げたりするのだ。

日本でも人気のTWICEをはじめ、BTS、Red Velvetなど、これまで数多くのK-POPアイドルたちが韓服姿を披露してきた。

彼らの軽やかで美しい韓服姿は、目を引くものがある。色鮮やかな韓服を身にまとった彼らが「豊かな秋夕をお過ごしください」と挨拶する光景は、韓国ならではの秋の風物詩と言えるだろう。

(参考記事:TWICE、Red VelvetらK-POPアイドルが魅せる!韓服姿まとめ【PHOTO】)

普段は洗練されたファッションに身を包んだ彼ら彼女らが伝統の民族衣装に身を包む姿は、海外のファンには目新しいファンサービスに映っているかもしれない。

特にBTSのジョングクは、日頃から「生活韓服」を好んで着用することで有名だ。

生活韓服とは普段着として着られるよう現代風にアレンジされた韓服のこと。僧侶服のような彩度を落とした色や素朴な感じがあまり若者ウケしなかったが、最近は“ジョングク効果”か、韓国の若者たちの間では新たなファッションとして定着しつつあるという。

ところで、祝賀ムードを盛り上げるK-POPアイドルたちは、秋夕をどう過ごしているのか。

かつては「名節にヒマな芸能人はいずれ消える」という言葉があるくらい、休みを返上して番組収録やライブ公演などのスケジュールをこなすことが普通だったという。

ただ、ここ数年は世間一般と同じく秋夕を満喫するアイドルが増えているようだ。

例えば新曲の発表を控えているTWICEのナヨンとダヒョンは、今年の秋夕に「家族と一緒にゆっくり休み、美味しいものも食べる予定」で、モモは「新しい料理に挑戦する」と、複数のメディアに明かしていた。

TWICEと同じく新しいアルバムを準備中のSUPER JUNIORや、Red Velvet、NCT DREAM、ITZYなど多くのK-POPアイドルグループが、「秋夕は家族と過ごす」と言っているのだ。

社会的にもオフの重要性が提唱され、K-POPグループには海外出身メンバーも増えていることもあるのだろうが、「休むときは休む」「家族と過ごすひとときは大事にしたい」という変化は望ましいことのようにも思う。

普段はステージ・パフォーマンスなどでたくさんのファンを喜ばせている分、彼ら彼女たちも家族との幸せなひとときを過ごし、それでさらなる活躍のためのエネルギーを蓄えるのも悪くはない。そう思う今年の秋夕休暇だ。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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