Yahoo!ニュース

東方神起と“夢のコラボ”にファンも注目。韓国でもスゴい『妖怪ウォッチ』人気

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真=著者撮影)

2018年は東方神起の人気の高さが改めて証明された一年だった。昨年、ユンホとチャンミンが兵役を務め上げて活動を再開したスーパーデュオは、2018年も数々の快挙を成し遂げている。

6月8~10日には、約7万人収容の日産スタジアムでアーティスト史上初めて3デイズコンサートを開催。

9月26日からは、『東方神起 LIVE TOUR 2018 ~TOMORROW~』と題した全国アリーナ&ドームツアーを行っている。筆者も12月3日から4日間に渡って行われた東京ドーム公演の際、現地でファンの声を聞いたが、集まった観客の多さとその熱量に圧倒されるばかりだった。

最近はBTS(防弾少年団)の“原爆Tシャツ”騒動などもあり、K-POP人気にも影響が出ることが心配していたが、それもどこ吹く風といった感じでもある。

先日も『日経エンタテインメント!』が発表した「2018年コンサート動員力ランキング」でも、B’zや嵐、安室奈美恵らスターたちを抑えて1位(128万人)に輝いていた。

東方神起は今月26日、デビュー15周年を記念したファンミーティングを予定しているというが、きっとそこでもさまざまな金字塔を打ち立てたそうな予感すらある。

(参考記事:東方神起、デビュー15周年記念“特別ファンサービス”準備中)

韓国も注目の『妖怪ウォッチ』コラボ

そんな東方神起の新曲『大好きだった』が主題歌に起用された映画『映画 妖怪ウォッチ FOREVER FRIENDS』が、昨日12月14日から公開されている。

これまでも東方神起が映画の主題歌を歌ったことはあるが、人気アニメ『妖怪ウォッチ』の劇場版第5弾の主題歌に起用されただけに注目度も高い。同作のテレビCMに東方神起の二人が出演したことなども関心を集めている。

韓国でも、東方神起と『妖怪ウォッチ』とのコラボは話題だ。

『大好きだった』が収録されたシングル『Jealous』(11月21日発売)がオリコン週間シングルランキングで初週1位に輝いたことと併せて、「東方神起が日本の大ヒットアニメシリーズに参与し、友情を歌う」(『ニュースカルチャー』)などと数多くのメディアで報じられていた。

最近も韓国航空会社に与えた広告効果の大きさが話題になるなど、韓国でも絶大な人気を誇っている東方神起だが、日本での『妖怪ウォッチ』とのコラボにもファンとメディアは関心を寄せている様子だ。

(参考記事:東方神起がチェジュ航空の広告モデルを2年延長。数字に表れた東方神起の広告効果とは?

『妖怪ウォッチ』人気は韓国でも

もっとも、韓国では『妖怪ウォッチ』も東方神起に負けず劣らず知名度が高い。

日本では2014年夏ごろに『妖怪ウォッチ』ブームが巻き起こっていたが、それから約半年後、韓国でも同じような現象が起こっていたのだ。映画やドラマ、アニメなど日本のコンテンツは韓国でも根強い人気を集めているが、そのなかでも『妖怪ウォッチ』の人気は異例だった。

(参考記事:【2019年版】韓国でリメイクされた日本のドラマを一挙紹介。えっ、あのドラマまで!?

そもそも『妖怪ウォッチ』は、ニンテンドー3DSのゲームソフトやアニメ、漫画、グッズなど多角的に展開されているが、韓国では日本から約10カ月遅れの2014年10月末からケーブルテレビでアニメの放送がスタートしている。

当時は最高視聴率3%を記録。韓国のテレビ業界では「ケーブルテレビでは視聴率1%でも大成功」と言われていることを踏まえると、当時の人気ぶりが伝わるだろう。

K-POPガールズグループCRAYON POPが歌ったエンディング曲『ようかい体操第一』の韓国語バージョンも「クセになる」と大反響を呼び、劇場版第1弾の『映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!』の韓国公開初日には148万人を動員するなど大ヒットした。

2015年11月にはニンテンドー3DS用のゲームソフトが韓国でも発売。「アニメ先・ゲーム後」と日本とは順序が逆となったが、ゲームソフトも発売前から大きな関心を集め、その後もシリーズ作やゲームアプリがリリースされている。

しかも、韓国でも、「ウォッチ」や「メダル」などの人気グッズが飛ぶように売れた。当時はemartやHomeplusといった韓国の大型ショッピング店舗の売り場に夜中から大行列ができ、グッズを買いにわざわざ日本を訪れる人も少なくなかった。

当時は「日本でのブームの様子が報じられ期待感を高めた」「韓国コンテンツにはない多様なキャラクターやメディアミックス戦略が当たった」などと人気の要因が分析されていたが、いずれにしても、『妖怪ウォッチ』が韓国で一大ブームを巻き起こしたのは間違いない。

そんな『妖怪ウォッチ』の劇場版の主題歌を担当するのだから、東方神起のタイアップに韓国ファンとメディアが関心を寄せるのも当然だろう。

韓国ファンの間では「韓国での公開が待ちきれない」という声も聞こえてくるが、映画はもちろん、東方神起が歌う主題歌の反響にも注目してみたい。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

慎武宏の最近の記事