「さすが捏造がうまい」…韓国でも神戸製鋼のデータ改ざん問題が衝撃的なワケ

神戸製鋼データ改ざん 川崎社長が陳謝(写真:ロイター/アフロ)

日本有数の鉄鋼メーカー「神戸製鋼所」のデータ改ざん問題が波紋を広げている。

同社が生産する部材は、トヨタや日産、ホンダなど自動車大手からJR東日本の新幹線、三菱航空機のジェット機MRJ、三菱重工業のH2Aロケットなどなど200社にも及ぶというのだから、当然だろう。

しかも、神戸製鋼のデータ改ざん問題は日本を超えて、お隣・韓国でも注目を集めている。

メイド・イン・ジャパンの危機と巻き添え

「“神戸製鋼事態”の波紋拡散…日本の製造業“危機”」と報じたのは、韓国メディア『MBC』だ。

「メイド・イン・ジャパンは数十年間、過度なほど几帳面で精巧な製品を作ってきた日本を称賛する言葉として位置づけられていました。しかし、その名にふさわしくない不正と慣行が相次いで起こっている」と始まる同記事では、問題の原因を「根深い事なかれ主義と成績捏造への慣行」と指摘しており、「メイド・イン・ジャパンの牙城が揺らいでいる」と締めくくられている。

この論調からもわかるように、メイド・イン・ジャパンの信頼度は韓国でも高い。

どの韓国メディアも今回の問題発覚で、「メイド・イン・ジャパンの信頼が揺らぐ」と指摘しているほど。“メイド・イン・コリア”とは対照的なのだ。

(参考記事:メイド・イン・コリアは嫌われている!? 韓国製品に対する世界の認識調査に、韓国人が自虐

ただ、今回の一件で状況は変わった。

「神戸製鋼、品質操作の波紋…“メイド・イン・ジャパン”神話揺らぐ」(『JTBC』)、「“メイド・イン・ジャパン”はなぜ墜落したのか」(『イートゥデイ』)、「“神戸製鋼事態”の波紋…“メイド・イン・ジャパン”危機にまで広がった」(『マネートゥデイ』)などと、日本産そのものに対する不信感を伝えている。

現在調査中のことだが、神戸製鋼の製品を利用している現代(ヒュンダイ)自動車や、160機中121機がボーイング社の航空機を使用している大韓航空なども、巻き添えを受けている状況だ。

日本企業を教訓にと警告

一方で、日本企業を教訓に自国を省みるよう警告する記事も。『ソウル経済』は「韓国企業に警鐘を鳴らす神戸製鋼事態、成果主義・組織官僚化の限界…韓国も警戒しなければ」と見出しを打った。

同記事では、「特に後発企業の追撃に追われる状況で、経営陣の無理な目標設定が生産現場の組織的な不正の温床になったという指摘が提起されている」と問題点を挙げつつも、「しかし、これは日本製造業だけの問題と見ることはできない」と強調していた。

そして、「神戸製鋼事態は、成果優先主義を導入した韓国生産界においても品質の管理不十分に高い授業料を出す事例が絶えない韓国企業に、再び警鐘を鳴らしている」と付け加えた。

労働生産性の低さは日韓共通の問題だからだろう。OECDの資料(2015年)によれば、日本の労働生産性は7万4315ドルで、35カ国中22位。韓国も26位(6万7426ドル)と低いだけに、同じ問題が起こらないか危惧しているわけだ。

最近、世界経済フォーラム(WEF)が発表した「国際競争力ランキング」でも、韓国の労働部門は問題点を指摘されていた。そんな危機感もあるのかもしれない。

(参考記事:「後進国に戻ってしまった…」“国際競争力ランキング”まで低迷している韓国の憂鬱

サムスンにも“ブラックな一面”が!?

それにしても近年は神戸製鋼のデータ改ざん問題だけでなく、東芝の不正会計、タカタの欠陥エアバッグ問題などなど、日本の大手企業の失態が続いている。

韓国ネット民たちも「さすがモノづくり大国・日本。不正もうまいようだ」「もはや日本の品質も信じられない時代になった」「韓国には輸入しないでほしい」「日本は歴史も捏造するからな」などと、辛らつなコメントを書き残している。

神戸製鋼のデータ改ざんは看過できる問題ではないが、大企業に問題点が多いのは、韓国も同じかもしれない。

アメリカの『インターブランド』が発表した2017年の世界ブランドランキングでトヨタよりも高評価を得たサムスンも、華やかな業績と名声の陰には“ブラックな一面”があるという。

(参考記事:華やかな業績と名声の陰で…韓国サムスン“職業病”の死者118人に

いずれにせよ、韓国でも注目を集めている神戸製鋼のデータ改ざん問題。ますます波紋は広がっていきそうだ。