今日からTBS系列で始まったドラマ『ごめん、愛してる』。長瀬智也の日曜劇場初主演など話題を集めているが、実は同作が韓国ドラマのリメイクであることをご存じだろうか。

韓国でのタイトルも『ミアナダ(ごめん)、サランハンダ(愛してる)。2004年11月から12月まで全16話構成で国営放送KBSで放映され、平均視聴率20.3%、最高視聴率29.2%を記録。グイグイと引き込まれるストーリーにハマッてしまう人々が多いことから、タイトルを略した「ミサ・ペイン(廃人)」という熱狂的ファンが多数誕生し、その人気は今も根強い。

そのため、韓国では4月から日本でのリメイクが記事になっていた。「ミアナダ サランハンダ、日本でリメイク確定」(『マネートゥデイ』)、「13年ぶりに日本でリメイクされるミアナダ・サランハンダ」(『Insiight』)といった具合だが、韓国ドラマが日本でリメイクされるのは今回が初めてではない。

実は日韓で多いドラマ・リメイク交流

2007年に『ホテリアー』、2008年に『魔王』、2011年に『美男<イケメン>ですね』が日本でリメイクされている。昨年夏にはフジテレビ系列の日曜ドラマ枠で『HOPE〜期待ゼロの新入社員』も、実は韓国ドラマ『未生(ミセン)』のリメイクだったのだ。

もっとも、韓国側も日本ドラマを多数リメイクしている。古くは酒井法子主演の『星の金貨』が2005年に『春の日』のタイトルでリメイクされているし、2015年には『LAIR GAME』や『深夜食堂』などがリメイクされた。昨年夏には『最後から二番目の恋』が韓国の民放テレビ局SBSでリメイクされている。

(参考記事:韓国でリメイクされた日本のドラマを一挙紹介。最近はあのドラマまで!?)

韓国が日本ドラマをリメイクする理由はさまざまある。一説には、単に作品の質への評価や題材の面白さだけではなく、日本への逆輸入も見越した韓国テレビ業界のしたたかな思惑も働いているとも言われるが、もっとも大きな決め手になっているのは、作品自体の面白さがあるからだ。

「日本の小説やマンガの版権を調べてほしい」

仕事柄、韓国のエンターテインメント関係者と意見交換する機会がよくあるのだが、多くの関係者たちが日本のドラマのテーマ設定の着眼点や緻密なストーリー展開を絶賛する。

特に映画関係者からよく問い合わせを受けるのは、「日本の小説や漫画を映画化したいので版権を調べてほしい」ということだ。

韓国では1990年後半あたりから日本の小説や漫画が映画化されており、漫画『オールドボーイ』や東野圭吾作品の映画化など、枚挙に暇がないほどなのである。

(参考記事:韓国で映画化された日本の原作小説・ドラマの“本当の評判”と成績表)

最近は2005年5月にフジテレビで放映されたドラマ『空中ブランコ』を、SBSがリメイクすることを検討していると言われている。

奥田英朗による小説で、阿部寛、釈由美子、堺雅人などが出演したスペシャルドラマだが、そうした単発作品さえもチェックしている韓国エンターテインメント業界のレーダー網には頭が下がる。同時に、日本コンテンツのクオリティの高さを改めて感じずにはいられない。

リメイクだからこそ逃れられない宿命

日本ドラマのリメイクや、日本の小説・マンガを原作とした韓国での映画化は、文化交流という観点から見ても歓迎すべきことだろう。日韓には同じものを“良い”と見る下地や同質性があるだけに、互いにドラマの世界観を共有でき、共感できる部分も多い。

また、異質性もあるだけに似て異なる部分を発見できる“楽しみ”があり、それが両国にとっては大きな刺激にもなったりするのではないだろか。

ただ、ともに既存ファンが多いだけにリメイクには、“オリジナルとの比較”という宿命もつきまとう。

前出した『HOPE』のリメイクに関しても、韓国では何かと賛否両論が多かった。原作が韓国で社会現象を起こしたウェブトゥーンで、ドラマも大ヒットしただけに韓国ファンの思い入れも強く、その思い入れの強さから日本リメイク版のキャスティングに賛否が起こったケースと言えるだろう。

(参考記事:『HOPE~期待ゼロの新入社員~』に対する韓国ファンの賛否両論)

それだけに韓国の熱狂的なファンたちが、日本版の『ごめん、愛してる』をどう見るかも気になるところだ。果たして日本でも“ミサ・ペイン”のような熱狂的ファンが生まれるだろうか。注目したい。