改憲論議とメディアの役割

憲法改正論議、改憲が参院戦の争点かどうか?メディアは争点だと言い、肝心の自民党はほとんどこの選挙期間中演説で言及していない。自分が参加した千葉の自民党候補の演説会でも言及はなかった。

改憲について、ほとんどの人は、こう思っているのではないか。「おかしなところがあったら憲法は変えてもいい。だから「改憲反対」ってわけではないよ」しかも、ちょっと調べた人は、改憲勢力が2/3を超えたらスグに改憲されるわけでなく、最終的には国民投票にかけられる。だから、まだ大丈夫。そんな風に思っているかもしれない。

ただ、自民党が公開している改憲草案は今までの国家運営とは全く違った思想が盛り込まれている。その点でかなり異質である。それについて、独立メディア塾7月号でこう書いた。

たとえば第102条には「全ての国民はこの憲法を尊重しなければならない」と書かれている。現憲法は第99条「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」となっている。主従が逆転している。他にも「表現の自由」を保障する第21条には新たに「前項の規定に関わらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」という項目が追加されている。「公益と公の秩序」は現憲法の「公共の福祉」という言葉をもっと権力寄りにした概念だろう。また、一番危ないのは、第98-99条の「緊急事態条項」である。

出典:改憲、日本会議、参院選 | 独立メディア塾7月号

この草案を見れば、「この改憲『案』はなんか変だな」ってことに気づく人がいるハズである。

自分が読んでも、なんだか権力が自分たちの生活に土足で入り込んでくるイヤな感じがする。最近SNSで拡散されている動画でも自民党の方々が「基本的人権などはない方がよろしい」と発言している。

本当は、メディアや護憲勢力は、こうした草案の中身をもっと表に出して議論すべきである。それを改憲勢力2/3を阻止といった数字ばかりが一人歩きしている。これでは、普通の人は、その重要性を理解しないだろう。まるで、今回の争点は、改憲と言うより「2/3」が争点になっているように見える。メディアに取って、選挙の行方や予想も大事であるし、またよく見ると深い解説もしてあるのだが、この「改憲」に関しては、争点と政権与党に言わせたいところばかりが目立つ気がした。