「3日に1回の買い物制限」よりは集中しない仕組みが重要

(写真:アフロ)

新型コロナ罹患リスクを避けるための更なる追加策として、東京都から25日以降の「3日に1回の買い物制限」が打ち出されました。

では、日本国民は平均すると、週に何回ぐらい買い物をしているのでしょうか?

ここでは、利用可能なデータの制約が大きく、強い仮定を置かざるを得ませんが、総務省統計局「家計調査」の2019年4~6月期の四半期データを用いて、検証してみたいと思います。

なお、買い物回数を測るにあたっては、買い置きが難しい生鮮魚介と生鮮肉を購入する頻度が買い物に行く頻度と仮定しました。

余談ですが、試算された買い物頻度からは日本国民の生鮮魚介離れが垣間見られます。

さて、全国平均では、生鮮魚介が週1.6回、生鮮肉が週2.6回となっていますから、週当たり世帯当たりの買い物頻度は週2.6回と推定できます。つまり、3日に1回の買い物制限を週当たりに換算すると、週7日÷3日=2.3回ですから、去年の同時期でも2.6-2.3=0.3回、制限を超過しているに過ぎません。

さらに、都市規模別で見てみますと、東京都区部は全国平均並み、小都市ほど少なくなっていることが分かります。

表1 全国及び都市規模別週当たり買い物回数((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)
表1 全国及び都市規模別週当たり買い物回数((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)

次に、世帯類型別に週当たり世帯当たりの買い物頻度を見てみますと、無職世帯(だいたいが高齢世帯)よりも勤労世帯、なかでも単身の勤労世帯の買い物頻度が高いことが分かります。

表2 世帯類型別週当たり買い物頻度((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)
表2 世帯類型別週当たり買い物頻度((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)
表3 単身世帯の週当たり買い物頻度((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)
表3 単身世帯の週当たり買い物頻度((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)

これは、単身勤労世帯では、仕事帰りに夕飯(夜食)を買って帰る行動パターンが多いからでしょう。なお、単身世帯の買い物頻度は調理済みの主食(お弁当など)や副食(お総菜)で測定しています。

「3日に1回の買い物制限」により、かえって店内にとどまる時間も増えるでしょうし、自動車を持たない高齢者は3日分の買いだめは大変でしょう。

したがいまして、「3日に1回の買い物制限」よりも、特定の時間に買い物客が集中しないような仕組みの方がより効果的と考えられます。

参考までに、都道府県の県庁所在都市別の買い物頻度も掲載しておきます。

図1 都道府県別週当たり買い物頻度(生鮮魚介)((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)
図1 都道府県別週当たり買い物頻度(生鮮魚介)((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)
図2 都道府県別週当たり買い物頻度(生鮮肉)((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)
図2 都道府県別週当たり買い物頻度(生鮮肉)((出典)総務省統計局「家計調査」より筆者試算)