結局、一律10万円の給付金支給はリーマンショック時の定額給付金を前例とすることになるでしょう

(写真:アフロ)

麻生太郎財務大臣のご発言が波紋を広げているようです。

10万円は要望する人に給付と麻生氏(共同通信 4/17(金) 12:16)

しかしながら、麻生大臣のご発言に関わらず、最終的には前回の定額給付金を前例とせざるを得ないだろうと思います。

本当に受給希望者が自ら手を上げる方式にしようと思えば、(1)ネットから直接申請するか、(2)ウェブから申請書をダウンロードし役所の窓口に郵送するか、(3)役所の窓口で直接申請するか、のいずれかもしくは全部になるでしょう。

なぜなら、(1)だけの場合、システム構築に時間がかかって迅速な給付ができませんし、ネット弱者(高齢者が多いと思われます)には申請のハードルが高すぎます。ネット弱者にハードルが高いのは(2)の場合も同様でしょう。(3)だとすれば、窓口に希望者が殺到して、コロナ罹患リスクを高めてしまいますので、本末転倒になってしまいます。すると、(1)(2)(3)全てを併用することにならざるを得ませんが、手続きが煩雑になり、自治体の窓口が疲弊してしまいます。

ですから、今回の一律10万円の給付金の場合も、前回のリーマンショック時の定額給付金同様、基準日現在の住民基本台帳の記録に基づいて、まずは全世帯に申請書が送られてきて、申請書を受け取った世帯の中で、申請・受給を希望する方は、申請書に必要事項を記載し、市町村に申請をすることになるだろうと思います。窓口で現金を受け取ることにすればやはりコロナ罹患リスクをわざわざ高める結果になりますから、自治体が給付金を振り込むわたしたちの銀行口座を把握する必要があるからです。

定額給付金 よくあるご質問はこちら (総務省)

ちなみに、基準日の決定は、前回の定額給付金の場合は、

基準日と給付する日の間をできるだけ短い期間として、基準日以降の住民異動を少なくすることや、住民基本台帳・外国人登録原票への記録の適正化のための時間的余裕をとることを考慮

出典:定額給付金 よくあるご質問(総務省)

とのことですから、同様の考慮が今回もなされるはずですから、5月中の給付を念頭に置けば、4月1日現在の住民基本台帳の記録に基づく可能性が高いように思います。

このように、全国の全世帯にまず給付金申請書を送付し、そのうち希望者だけが申請し、給付がなされる方式であれば、給付金に反対されている方、受け取る必要がないと思う方は、申請しなければよいだけですから、結局、麻生大臣のお考えも実現できることになります。

実際、前回の定額給付金の場合も、全体の2.3%の方は何らかの理由から受け取りを辞退されています。

定額給付金の給付状況 (最終結果:平成 22 年 3 月 31 日時点) (総務省)

以上のように、まずは自治体から全世帯に申請書が送られ、そのうち希望者だけが申請する前回の定額給付金の前例にならえば、麻生大臣のご発言の趣旨も活かされますから、支給方法の落としどころは定額給付金の前例に倣うものと思います。