昨年10月の世界選手権を区切りに多くの選手が競技生活から引退し、メンバーが大きく変わったフェアリージャパンPOLA。6月3日からは新メンバーになって3回目の国際大会「WCペサロ」に出場するが、それに先立ち5月22日には、ユースチャンピオンシップでエキシビションとして演技披露を行った。

 この日の演技は、まだミスは散見する演技ではあったが、新ルールに対応して、昨年までの演技に比べるとややゆとりも感じられ、その分、体や顔の表情で見せる表現力の面では進境が感じられる演技にはなっていた。

 リボン&ボールは、「グラナダ」という明るい、多幸感のある曲を使い、平均年齢がぐっと下がった今のフェアリーのフレッシュな魅力が感じられる作品になっていた。

 この日の試技ではかなりミスが出てしまったフープ×5は、じつは演技が完成してまだ10日だったというから完成度の低さは仕方ないとして、有名な「オペラ座の怪人」を使ったこの作品で、選手たちは、「オペラ座の怪人」の物語を感じさせる演技を目指していることは伝わってきた。

 演技後の会見で、キャプテンの鈴木歩佳も、「みんなでオペラ座の怪人の映画を観たりして、作品の世界を演技で表現できるように工夫している。次の試合までには完成度を上げていきたい。」と語っている。

 表現力重視の新ルールに関しても、「私はもともと表現は好きなほうなので」と自信ものぞかせており、東京五輪前には「1.5秒に一度技が入っている」と、技の多さについて言及することが多かったフェアリージャパンも、ルールもメンバーも変わり、すっかり新しいチームに生まれ変わっていることが感じられた。

 新チームになってから、すでに4月にはWCソフィア大会、WCバクー大会に出場しているが、ソフィアでは総合4位、バクーでは総合5位。どちらも種目別ではメダルを獲得しているが、総合で2種目を揃えることに少し苦労している様子がある。

 6月3~5日には、WCペサロ大会が控えており、この日のエキシビションでのミスは課題として急ピッチで仕上げているだろう。演技の熟練度を上げることには、少々時間はかかるかもしれないが、エキシビション演技で見ても、今のメンバーの手具操作能力の高さ、反応の良さなどは前のメンバーにも劣らないことはわかる。チーム年長となった鈴木、竹中七海らの表現力にも磨きがかかっており、楽しみなチームに成長していることは間違いない。

 6月3日から始まるWCペサロでのフェアリージャパンの演技が輝くものになるように、期待したい。なお、同大会には、個人の喜田純鈴、山田愛乃選手も出場を予定している。

※WCペサロ大会情報

<写真提供:Gymlove>撮影:清水綾子