オミクロン株によるコロナ感染者のニュースが徐々に増えてきており、今後の予断を許さない状況は続いてはいるが、現時点での日本の感染状況は1年前が嘘のように落ち着いている。そのため、12月19日には国立競技場で行われたサッカー天皇杯決勝では観客数制限なしで57,785人の観客を入れて行われた。声出しや指笛などに対する注意喚起などはあったようだが、少しずつ規制が緩和されてきていることは競技者にとっても愛好家にとってもありがたいことだと思う。

新体操でもやっと希望が見えてきた。

12月24日に代々木第二体育館での開催が予定されている東京女子体育大学の新体操研究発表会も、ここにきて「観客数制限」が解除になったという。もともとは「収容人数の半分」という規制があったため、チケットの販売数も抑えていたそうだが、収容人数が増えたため、なんとすでにチケットを購入している人は、1枚のチケットで2名が入場可という特別措置をとるという。

現在もチケットは販売中で、これから購入する人も同様に、1枚のチケットで2人まで入場可だ。これはかなりお得!まさに東京女子体育大学からのクリスマスプレゼントになりそうだ。

もともとは東女の発表会チケットといえば、プラチナチケットだった。前売り券はすぐに完売。発表会当日には当日券売り場に長い列ができていた。

しかし、コロナ禍の今は、以前のように地方からクラブでまとまって観にきたりということは難しくなっている。しかも、こんな直前になっての収容人数倍増というのは嬉しい反面、観客席が寂しくなってしまう可能性も出てくる。

しかし、新体操の演技発表会は一度見てもらえばわかると思うが、それはそれは壮大で素晴らしいものだ。1年に一度、その2時間足らずの1回きりの本番に懸ける選手達のひたむきさは、少しでも多くの人に、ぜひ生で見てほしいと思わずにはいられない。この2年、あまりいいことはなかった人も多いかと思うが、それでも「明日からまた頑張ろう」と思える、そんな元気をもらえる、彼女たちの演技はそんな力をもっているからだ。

東女は昨年も12月に発表会を敢行したが、あのときは今年とは比べ物にならないくらいの感染者数の多さだった。そんな中で発表会をする、それも制限しているとはいえ、観客を入れてというのは大きなリスクを抱えながらの開催だったことと思う。

が、それでも。

そうしてでも「見せたいもの」が彼女たちにはあったのだ。新体操を人に見てもらう機会がことごとくなくなってしまった年だったからこそ、発表会だけは死守したのだ。そのエネルギーは、とてつもなく大きな感動を巻き起こした。その様子はテレビ朝日にも取り上げられ、これもまた多くの反響があったという。

去年よりは、現在の感染者数は落ち着いているが、発表会に懸ける学生たちの思いの強さ、熱さにはなんら変わりはないだろう。

さあ、今年も、新体操ファンには、12月24日は、代々木第二体育館で最高のクリスマスが待っている。来年からは、体操競技の強化本部長である水鳥寿思氏による「体操エンタメ化」が始まるという嬉しいニュースも入ってきているが、エンタメ化なら新体操はすでにかなりのノウハウを構築している。大学生の発表会はまさにそれ(=エンタメ化)だ。これから変わっていく、新しい扉を開く体操(もちろんそこには新体操も含まれているはず)のエンタメ化のひとつの方向性を見せてくれるに違いない東京女子体育大学の発表会には、今年もおおいに注目したい。

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<写真提供:清水綾子>※2020年東京女子体育大学発表会