今年の4~6月にフジテレビのアニメ「バクテン!!」でその人気に拍車がかかった感のある男子新体操だが、残念ながら今年はまだ主要大会のほとんどが無観客開催だった。

アニメを見て「一度、男子新体操を見てみたい」と思った人は多いはずだが、今だ生観戦は叶っていないという人が多いだろう。

そんな人たちにぜひお薦めしたいのが、本日12時からのCSテレ朝チャンネル2「第74回全日本新体操選手権大会」の放送だ。

なんと! 12時から午後3時30分までの3時間半! 団体、個人ともにたっぷりその妙技を放送してくれる。

「バクテン!!」でも取り上げられていた団体競技では、今年は青森大学が圧巻の演技内容、実施で優勝。昨年、国士舘大学に譲った王座を見事奪還した。

2位には神埼清明高校(佐賀県)、3位に井原高校(岡山県)と高校生が2チームも表彰台のりを果たしたが、いずれも「超高校級」と呼ぶにふさわしい力をもったチーム。ぜひ、アニメ以上の迫力を見せてくれるこれらのチームの演技に注目してほしい。

個人競技では、社会人1年目の堀孝輔(高田RG)が初優勝。全日本選手権で社会人選手が優勝するのは2011年の北村将嗣(花園RG)以来ということからも、社会人選手が勝つことの難しさはわかると思う。しかし、それをさらっとやってのけたのがこの堀孝輔だ。

もちろん「さらっと」ではない。

おおいなる創意工夫と努力があったことは間違いないのだが、ジュニア~高校~大学と練習環境には恵まれない中でも、常に世代のトップ争いに絡んできた堀選手にとっては、「社会人でも新体操を続ける」ことが、それほど難しいことには見えなかった。そして、「これ以上の進化は難しいだろう」と思われた大学4年時のレベルを軽々と超えてきての初優勝。

状況を言い訳にせず、常に自分の理想を追い続けてきた堀選手ならではの優勝は値千金だった。

男子新体操は、アニメ人気を見てもわかるように非常に魅力的なスポーツではある。ただ、惜しいことに、ほとんどの選手が大学生までで競技を引退してしまうのだ。体操競技では年々選手寿命が延びているのを見ると、男子新体操だってもっともっとやれるはず、と思うのだが体操競技のように実業団もなく、競技を続けることが叶わない選手がほとんどなのだ。

それでも、堀選手の今回の演技を見れば、やはり「22歳で終わりなのはもったいない」という思いが強くなる。今後の男子新体操への期待も膨らませてくれた堀選手の優勝演技もぜひ見届けてほしい。

※テレ朝チャンネル2公式サイト

<写真提供:清水綾子>※青森大学(全日本インカレ)/堀孝輔(全日本社会人大会)