1日目の今日は団体総合が行われ、男子は徒手演技(6人制)を1本通しての一発勝負。女子は「ボール×5」「フープ&クラブ」の2種目の演技を行い合計得点がもっとも高いチームが団体総合チャンピオンとなる。

日本体操協会では、無観客試合に関しては、会場に入れないチーム関係者、保護者、ファンなどに配慮してライブ配信を行っており、今日の団体競技はこちらで配信される。

無観客開催は残念ではあるが、その代わり、こうしてライブ配信が行われるようになったことは大きな変化であり、進化だと思う。有観客ではあっても高崎までは行けないという人も、ライブ配信なら全国どこからでも見ることができる。また、新体操は試合時間が長いことが観戦のネックになる場合も多いが、ライブ配信なら一部分だけ見ることも可能だ。今日の団体競技も11:30からの女子の1種目目は学生や勤め人には見ることが難しいかとは思うが、15:30からの女子2種目目、男子団体は比較的見られるのではないかと思う。

とくに男子は、今年大ブレイクしたアニメ「バクテン!!」の影響で男子新体操に関心をもった人も多いと思うが、生で観戦するチャンスはまだまだ少ない。このチャンスを逃さず、スマホからでもいいから、日本トップレベルの団体演技の数々をぜひ鑑賞してほしい。

※試技順などの情報はこちら。(日本体操協会公式サイト)

※ライブリザルトはこちら。

【女子団体競技の見どころ】

女子はインターハイ、インカレ、全日本クラブ団体選手権で上位入賞した16チームが出場するが、11:30から行われる「ボール×5」は、通常ならば「大学生優位」の種目と言われている。高校生はインターハイの種目が「フープ&クラブ」のため、普通ならば「ボール×5」は練習していないからだ。8月のインターハイで上位に入り全日本出場を決めてから「ボール×5」の練習に取り組んだのでは大学生に太刀打ちすることは難しい。が、最近は様子が変わってきた。今大会に出場している高校生チーム、常葉大学附属常葉高校、鹿児島純心女子高校、金蘭会高校は昨年も全日本選手権まで駒を進めており、そのときすでに「ボール×5」は経験済。クラブ団体選手権から勝ち上がってきた町田RG、TESORO、SHOIN RGも高校生のチームだが、クラブ団体選手権は2種目総合で順位が決まるため、当然、「ボール×5」もやってきているはずなのだ。

となると、大学生も安穏とはしていられない。全日本インカレ初優勝で勢いにのる国士舘大学、ディフェンディングチャンピオン・日本女子体育大学、全日本インカレで初の表彰台のりを果たした日本体育大学、このところ安定して上位に食い込んできている地力のある武庫川女子大学、つい先週も福岡県で大会に出場し、ギリギリまで実戦力をつけきた東京女子体育大学などは、高校生には負けられない意地を見せてくれるだろう。

2種目目の「フープ&クラブ」に関しては、インターハイに向けてこの種目を磨きに磨いてきた高校生たちの力は侮れない。この種目だけでの勝負なら、高校生も十分にメダル獲得の可能性がありそうだ。

ちなみに、出場権獲得大会におけるチーム得点上位は以下のとおり。

※ボール×5 国士舘大学(34.050)、日本女子体育大学(33.150)、東京女子体育大学(31.250)、武庫川女子大学(30.600)、日本体育大学(30.050)、立教大学(24.350)

※フープ&クラブ 国士舘大学(30.950)、常葉大学常葉高校(30.250)、金蘭会高校(30.150)、日本女子体育大学(30.000)、日ノ本学園高校&鹿児島純心女子高校(29.600)

【男子団体競技の見どころ】

男子は、全日本男子団体選手権、インターハイ、全日本インカレ、全日本社会人大会で上位入賞した16チームによって日本一の座が競われるが、もっとも注目されるのは昨年の全日本選手権で苦杯を喫した青森大学の王座奪還なるか? だが、全日本インカレでの青森大学の無双っぷりを見る限り、その可能性は限りなく高いように思える。今年9月に行われた全日本インカレでは、インカレ20連覇を達成した青森大学団体の全日本インカレでの得点は、18.825と2位の青森大学NEOに2点近くの差をつけている。昨年の全日本選手権では、青森大学に土をつけた国士舘大学がメンバーに怪我人続出でインカレを棄権していたとはいえ、その強さには圧倒的なものがあった。単に得点が高いだけでなく、ひとつひとつの体操の質を極限まで追求した今年の青森大学の団体演技には、一時期の「まるでサーカスを見ているようなサプライズ感」こそはないが、「男子新体操かくあるべし」という基本の確かさを見せつける重厚感やホンモノ感がある。FIGルールのある女子と違って、男子新体操はまだ評価の基準が明確でない部分があり、そのときどきの流行やネームバリューなどの影響を受けやすい傾向にある。それだけに、誰の目にもわかりやすい派手な特徴、強みをもった演技が有利な面もある。青森大学が敢えてこの地味にも見えかねないベーシックな演技で「凄み」を見せつけることに成功すれば、その王座は揺るぎないものになりそうだ。

インカレでは涙をのんだ国士舘大学がどこまで復調し、ディフェンディングチャンピオンの意地を見せられるか。また、青森大学の脅威となる可能性をもっているとしたら高校生チームだろう。2019、2021年と中止を挟んでのインターハイ連覇を成し遂げた井原高校、インターハイではその井原にわずか0.175差での準優勝となったスーパータンブラー揃いの神埼清明高校。この2校は高校生では抜けた存在で、初の「高校生全日本チャンピオンチーム」にもなり得る可能性を感じさせる。

出場権獲得大会による得点上位チームは以下のとおり。

※青森大学(18.825)、井原高校(18.225)、神埼清明高校(18.050)、盛岡市立高校(16.975)、芦北高校(16.875)、福岡大学(16.800)

インターハイでは、2010年以来の台のりを果たした盛岡市立高校や、昨年の豪雨災害でのどん底からV字回復を見せた芦北高校などにもおおいに注目したい。また今年が団体デビューとなった倉敷芸術科学大学は、チームとしてのキャリアは1年目だが、全国からインターハイ経験者が数多く集まってきており今後の大化けが期待されているチームだ。9月の全日本インカレから、11月に宮城で行われたイベントまでの2か月だけでも飛躍的な進化を見せていたので期待してよいと思う。

さあ。

東京五輪は終わっても、新体操はまだまだ続く。

今日はぜひ、ライブ配信で男女団体競技の面白さを堪能しよう。