新体操関係者にとっては、「メダル獲得も!」と期待を集めていたフェアリージャパンが団体8位入賞に終わり、多少の苦い思いものこる大会ではあったが、競技とは別の部分で、じつは、新体操の選手たち(あるいは元選手たち)が、かなり活躍していた。

まずは、オリンピックで新体操競技が行われた8月6日~8日の3日間、競技開始前に行われたエキシビションには、国士舘大学の男子新体操部が登場。無観客ではあったが会場にいた海外の関係者、審判などには非常に好評で、「ブラボー!」という掛け声もかかったそうだ。とくに最終日は、団体競技だけだったので、すでに競技を終えていた個人選手たちがかなり多数見ていて大盛り上がりだったという。

残念ながらテレビやライブ配信では流れなかったが、Facebookにあがっている動画を見つけたので紹介しておこう。

※国士舘大学男子新体操部による五輪でのエキシビション<前半>

※国士舘大学男子新体操部による五輪でのエキシビション<後半>

これだけの人数の見事なシンクロ演技だけでも、圧巻だが、エキシビションだけに照明やプロジェクションマッピングなどの演出も素晴らしく、クオリティーの高いアート作品になっている。現在、ジェンダー問題からも新体操が女子だけの競技であり続ければ、五輪種目からいずれは外れるという可能性も取り沙汰されており、海外からも「男子新体操」への関心は高い。五輪に出場している国の新体操人たちの前で日本でもトップレベルの男子新体操を披露できたことの意味は大きかったのではないだろうか。

国士舘大学男子新体操部を率いる山田小太郎監督によると、「事前に聞いていたのと現場ではフロアマットの構造が違っていて、予定していた演技をかなり変える必要に迫られ、男子新体操の魅力であるタンブリングはほとんど入れることができませんでした」とのこと。

「それでも我々が見せたかった男子新体操の動きや、美しさなどは海外の方たちにも感じてもらえたようで多くの人から高い評価をいただくことができました。男子新体操を世界にアピールするという意味では大きな一歩だったと思います。」

さらに、新体操の出番はパラリンピックにも用意されていた。

9月5日に行われた閉会式でのダンスパフォーマンスに、女子8名、男子8名の新体操人たちが登場したのだ。

※パラリンピック閉会式でのダンスパフォーマンスはこちら(1:52:00~から男女新体操が登場)

青い衣装を着てバク転や組み技で人を高く飛ばしているのが男子新体操の選手、元選手たち。光るLEDリボンをもって踊っているのが女子の元新体操選手たちだ。

閉会式終了後には、この舞台を経験した新体操人たちが続々と、「主演しました!」とSNSで報告。中には元フェアリージャパンや懐かしの名選手などもいて、改めて閉会式でのパフォーマンスを見直してみても楽しめるだろう。

※浅沼圭さんのTwitter

※サイード横田仁奈さんのTwitter

※成松エリナさんのTwitter

※小西夏生さんのTwitter

※藤岡里沙乃さんのTwitter

※大舌恭平さんのTwitter

※椎野健人さんのTwitter

※亀井翔太さんのTwitter

※石井侑佑さんのTwitter

※有木真太郎さんのTwitter

この他、男子は全日本インカレを目前に控えた現役選手2名が参加していたようだ。

選手として、競技としてオリンピックに出場するという形ではなくても、こうしてオリパラの舞台に上がり、自らのパフォーマンスを披露する機会を得た彼ら、彼女らはとても輝いていた。

そして、競技としてだけでなく、「観客に見せるアート」としての新体操の可能性をおおいに感じさせてくれたと思う。