【男子新体操】アニメ「バクテン!!」に心ふるえた人、必見!~2019年全日本男子TOP10 ①

2019年全日本新体操選手権TOP6~10位の選手たち

今年の春、男子新体操の名門校・青森大学を卒業し、エンターテインメントの世界でぐいぐい活躍中の佐藤三兄弟。新体操選手としての現役を大学までで終えた彼らが大学3年生のとき(Tik Tokブレイク前)の全日本新体操選手権。この年、三兄弟の中の長男・綾人と次男・颯人が全日本選手権で個人総合10位以内に入っていた。

本日、スカイAで放送される「RG新体操の星」(男子6~10位)には、その2人が揃って入っているのでこれは新体操ファンのみならず、佐藤三兄弟のファンにとっても貴重な映像となりそうだ。

2019年全日本新体操選手権男子個人総合10位:佐藤綾人(青森大学/当時3年)
2019年全日本新体操選手権男子個人総合10位:佐藤綾人(青森大学/当時3年)

2019年の全日本選手権は、当時の大学3年生が上位を席巻した。

優勝こそは、川東拓斗(国士舘大学)が4年生の意地でもぎとったが、上位10選手中6人がこの年の大学3年生。それもそのうちの5人が青森大学の選手だった。

今をときめく佐藤三兄弟も綾人が10位、颯人が6位。大学前半は能力は間違いなく高いものの、ミスの多さや細かい部分での雑さ、体操の浅さなどが指摘され今一歩伸び悩んでいた佐藤兄弟が、一段階段を上がった! と感じられたのがこの年だった。

それでも、ところどころ惜しいミスはあったからこそ、綾人は10位にあまんじたが、「来年はきそう!」という予感は十分に与える演技を見せた。

2019年全日本新体操選手権男子個人総合9位:満仲進哉(青森大学/当時3年)
2019年全日本新体操選手権男子個人総合9位:満仲進哉(青森大学/当時3年)

この年9位に入った満仲選手も、2019年にひと伸びした選手だ。8月の全日本インカレでは個人総合12位だったが、全日本選手権ではさらに順位を上げた。以前は大会によって、あるいは種目によって調子の波があり、大きく沈むことがある印象の選手だったが、このころから安定感を増してきた。2019年のこの大会での演技は、翌年の大ブレイク前の貴重な映像だ。

2019年全日本新体操選手権男子個人総合8位:臼井優華(大垣共立銀行OKB体操クラブ)
2019年全日本新体操選手権男子個人総合8位:臼井優華(大垣共立銀行OKB体操クラブ)

社会人選手として3回目の全日本選手権で安定の8位。いや、じつはこの全日本選手権の個人総合での臼井選手は、得意のロープで珍しくミスが出ての8位だった。本来ならもっと上位に食い込んでもおかしくない演技で、豊作の98年組(1998年生まれ)に一矢を報いる可能性をもっていた選手だ。現在の選手たちは、総じてタンブリングも強く、手具操作も多彩だが、こういった高難度演技のさきがけとなったのが、臼井選手だった。以前は彼だけが抜きん出ていたタンブリング中の手具操作を今では、ほとんどの選手が取り入れてきた。それでもなかなか追いつけないところに居続ける、そんな彼のレジェンドたるゆえんをこの年の演技でも見ることができる。

2019年全日本新体操選手権男子個人総合7位:田中啓介(国士舘大学/当時2年)
2019年全日本新体操選手権男子個人総合7位:田中啓介(国士舘大学/当時2年)

 豊作の98年組の下の世代では常にトップを走り続けてきたのがこの田中選手だ。2019年も全日本インカレでは11位だったが、4種目すべてを11~12位にまとめ、抜群の安定感で総合7位に躍進した。新体操のお手本のよう美しい動きと、恵まれた体型とを兼ね備えた選手ならではのノーブルな演技には、大学生になってから少しずつ個性の発露が見えるようになってきた。1学年上に強い選手がひしめているが、俺もいる! とこの全日本で気を吐いた選手だ。

2019年全日本新体操選手権男子個人総合6位:佐藤颯人(青森大学/当時3年)
2019年全日本新体操選手権男子個人総合6位:佐藤颯人(青森大学/当時3年)

 佐藤三兄弟は、新体操の実力も甲乙つけがたく、3人の中での順位もくるくると入れ替わるが、「平均値が一番高い」ということにプライドをもっているのが颯人だ。2019年も全日本インカレ6位、この全日本選手権でも6位と、3人の中ではどちらもトップの成績だった。この全日本選手権でも、4種目すべて10位以内という安定した演技を見せ、総合6位。ややむらっ気のある印象だった佐藤三兄弟の中では一番最初に「安定感」を手に入れた選手だったと言えるだろう。

 4月スタートのアニメ「バクテン!!」(フジテレビ系)は、かなり人気が高く、男子新体操に対する注目もかつてなく高まっていることは間違いないが、「バクテン!!」で扱われているのは団体競技だけだ。しかし、じつは男子新体操の個人競技もかなり面白く、エキサイティングなのだ。日本ではファンの多い男子フィギュアスケートにも似た華やかさや芸術性もあり、「観るスポーツ」としては注目株だ。

 とくに今日の放送では、佐藤三兄弟の2人、さらには、今年度(2021年)の全日本チャンピオン有力候補の田中啓介選手の演技も4種目見ることができる。男子新体操のファンならもちろん、まだファンの入口に立ったばかりという人も、ぜひお見逃しなく!

※「スカイA」の放送詳細はこちら。

 また、今日と明日の放送時に、4月30日発売の「男子新体操完全ガイド」(メイツ出版)のプレゼント情報もあるそうだ。男子新体操の魅力、見どころがあますところなくわかるこの本を、この機会にぜひゲットしよう!

 明日も、「2019年全日本選手権男子TOP10」の上位5選手を紹介する予定だ。

<写真提供:清水綾子>