【新体操】6/19・20に頂上決戦! 日本体操協会が、東京五輪新体操日本代表選考方法を発表!

代表候補となる特別強化選手の3人。(左から喜田純鈴、皆川夏穂、大岩千未来)

本来なら、5月1日に予定されていた日本代表選考会だが、新型コロナの影響で選考会が中止になり、2019年の世界選手権ですでに獲得している「東京五輪個人出場枠1」果たしてどのような形で代表選手をするのかが注目を集めていた。

4月13日の日本体操協会臨時常務理事会を経て発表された新たな代表選考方法は、以下のとおり。

●2021年6月19~20日、全日本クラブ選手権内で、特別強化選手3名(皆川夏穂、喜田純鈴、大岩千未来)による代表選考会を行う。2日間にわたって行われた個人総合においてベストの個人総合得点を獲得した選手を日本代表に選出。五輪出場枠をさらに1枠獲得できた場合は、次点の選手までを代表に選出する。(注:これから5月末までに行われるW杯での大岩、喜田の成績によっては日本がもう1枠個人の出場枠を獲得できる可能性は残っている)

 個人総合のベスト得点が同点だった場合は、1日目と2日目の得点を合計し、より高い得点の選手を選出。(つまり1日目4種目、2日目4種目の演技を行うということだと思われる。)

               皆川夏穂選手(2018年イオンカップにて撮影)
               皆川夏穂選手(2018年イオンカップにて撮影)

また、リオ五輪日本代表だった皆川夏穂選手は、5月21~23日に開催されるイリーナ・デレアヌカップ2021(ルーマニア)に派遣することを決定。当初出場予定だったW杯タシケント大会(4月16~18日)への出場を取りやめ、大岩へと選手変更されていたため、コンディションが心配されたが、国内での代表選考会の前に国際大会への派遣を入れてきたところを見ると、準備は整っているのだろう。今回の代表候補3選手の中で、五輪の出場経験があるのは皆川選手ただ一人。なんとか選考会に調子を合わせて貫禄を見せてほしいものだ。

            喜田純鈴選手(2020年全日本学生選手権にて撮影)
            喜田純鈴選手(2020年全日本学生選手権にて撮影)

3月のW杯ソフィア大会に続き、W杯バクー大会(5月7~9日)、W杯ペサロ大会(5月28~30日)にも派遣が予定されている喜田純鈴選手は、ソフィア大会を見ても、決して悪い状態ではなかったように見えた。年齢相応に大人の表現にも挑戦し、それが自分のものになりつつあることも感じられた。しかし、もったいないところでのミスが散見し、ソフィア大会では大岩が8位だったのに対し、17位と後れをとってしまった。

が、今の新体操は落下のひとつで大きく点数が変わる。ソフィアではミスが出て順位を落としてしまった喜田だが、ノーミスで通したときには大岩を上回ってくるポテンシャルは十分にある。この先に控える2つのW杯で自信をつけ、6月の代表選考会を迎えてほしい。

            大岩千未来選手(2019年イオンカップにて撮影)
            大岩千未来選手(2019年イオンカップにて撮影)

ソフィア大会では、ミスを最小限に抑え、得意のローテーションでは、解説者をもうならせた大岩千未来選手は、昨年の五輪延期決定後はかなり落ち込んでいたとも聞くが、そこを乗り越えて、今、のりにのっている。いったんは諦めかけ、手放しかけた「五輪出場」という夢にしがみつく決意を改めてもった者ならではの強さを、今の大岩選手からは感じる。今の日本の強化体制だと、個人も団体も五輪代表候補になるような選手は、かなり幼いころから「選ばれた選手」だ。

本人の意思と周りの思惑のどちらが強いのかわからないまま、その場所に押し上げられてしまうことも少なくない。が、今の代表候補たちは、五輪延期という思わぬ事態に泣かされた。そこで辞めてしまったとしても、誰も彼女たちを責めはしない、そんな状況にあった。

それでも。

3人とも「しがみつくこと」を自分で選択した。その分、思いは強くなり、ひとまわりたくましくなった。ソフィア大会での大岩、喜田の演技を見たときにそう感じた。もう1年以上、演技を見ていない皆川も、おそらく同じだろう。

いずれにしても、6月19~20日。この2日間で長かった代表選考レースに決着がつく。

どんな結末を迎えるにせよ、それぞれの選手にとって悔いのない選考会になることを祈りたい。

<写真提供:清水綾子>