【男女新体操】花園大学新体操部が集団演技「正解」で見せた未来へのエール

男女部員一体となった集団演技で観客を魅了した花園大学新体操部

2020年3月17日、花園大学では卒業式が行われる。

とは言え、保護者や在校生も会場に入ることができない。

できる限りの感染防止対策をとって、なんとか卒業証書授与式だけは、という形だ。

コロナウィルスの猛威を受け、この春は、多くの学校で同じような対応がとられ、卒業式自体を中止せざるを得なかったところも多い。

「新体操どころではない」のが世の中の感覚かとは思うが、こと新体操だけに限っても、この1か月で多くのものを失っている。

高校選抜大会

五輪代表枠のかかったワールドカップ

年度末に予定されていた多くの発表会、演技会

今シーズンに懸けようとしてた選手たちの一番大切な時期の練習時間も大幅に失われている。

そして、この先、いつ平常に戻れるかもわからない。

見通しが立たない。

ちょうど1か月前。

花園大学では新体操部の演技発表会が行われた。

すでにコロナウィルスの感染拡大は広まりつつあったが、入場時の消毒などを行い、ギリギリ開催できた発表会だった。

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男女新体操部がある花園大学の発表会は、とくに集団演技に定評がある。

部員数も多く、レベルも高い男子部員たちの同調性あふれる演技が素晴らしいのはもちろんだが、人数は男子に比べると圧倒的に少ない女子部員たちも、男子に混じっても見劣りすることがない。「花園大学新体操部」としての一体感あふれる見事なパフォーマンスを毎年見せてくれる。

発表会のラストで披露された集団演技は、今年も期待を裏切らないものだった。

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徒手で存分に造形美を見せたかと思えば、手具を使ったパートでは、新体操の面白さ、技術の高さを存分に見せ、中盤にはさまれた4年生でキャプテンの竹内陸選手の個人演技は、神々しいまでの美しさだった。

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そして、この個人演技のあとの最終パート。

RADWIMPSの「正解」にのせたこのパートが、じつに心に沁みた。

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もともと、「正解」は、NHKが2016年から主催している「18FES」というイベントのために、2018年に制作された楽曲だ。

「18FES」は、18歳世代1000人と、アーチストがパフォーマンスを行うというイベントで、全国から公募で選ばれた1000人が、2018年はRADWIMPSと大合唱をした。

歌詞をじっくり聴くと、「卒業」を機に、見えない明日へと旅立っていく人達へのエールだとわかる。

「明日は見えない」し、「正解は分からない」けれど、本当の「正解」は自分次第、というメッセージが伝わってくる。

今年、卒業を迎えた人たちは、過去最高に「正解が見えない」時代、世界に飛び出していくわけだが、それでも。

「採点基準は、あなたのこれからの人生」

なのだから、前を向いて頑張ろう! 卒業生だけでなく、今、この混沌とした世界で生きているみんなに、この演技を届けたいと思う。

<映像提供:花園大学新体操部/写真撮影:筆者>