【新体操】皆川夏穂、「Hope & Legacy」で初日9位の好スタート!~第37回世界新体操選手権

明るい表情でフープの演技を終えた皆川夏穂(写真:アフロ)

A~D班まである世界選手権で、1日目、日本選手の登場はB班だった。

まだ、ロシア、イスラエルなどの有力選手は登場していないところで日本の出番は回ってきた。

この時点では、同じB班のアメリカ勢がフープでは1,2位を占めていた。

先に演技をした大岩千未来は、演技冒頭の後ろ持ちのローテーションが、いつもより明らかに短かった。

その後のローテーションもこのところ非常に調子のよく、7回転は回れている? ということが多かったため、いつもほどではない、という印象だった。

大岩選手のフープの演技(2018イオンカップのもの)
大岩選手のフープの演技(2018イオンカップのもの)

しかし、それ以外は落下などの大きなミスもなく、大岩にとっては課題だった手具操作のぎこちなさもすっかり影をひそめた堂々たる躍動感のある演技だった。「五輪前年の世界選手権」という大舞台の緊張感を考えれば、上出来と言っていい演技だったと言えるだろう。

ところが、演技後の大岩は非常に暗い表情だった。

このところの大会で大岩は、他の部分でミスが出ても、後ろ持ちやパンシェのローテーションでは世界のトップ選手にもひけをとらない回転数とかかとの高さで会場を沸かせてきた。それだけに、肝心要の世界選手権で、自信をもっていたローテーションがうまくいかなかったことがおそらく悔しくてたまらなかったのだろう。

それでも得点は、20.100と、この時点でアメリカの2選手に次いでフープでは3位というところにつけた。

そして、皆川が登場してきた。

皆川のフープの曲は、日本人、そしてフィギュアスケートのファンならおなじみの「Hope & Legacy」(羽生結弦2016-2017FS使用曲)。

22歳になった今の皆川が持つ「たおやかさ」、そして静かな中にも凛とした強さのある佇まいによく似合う曲だ。

演技も力強かった。

緊張はあったに違いないが、それを「覚悟」が上回っていたように見えた。

皆川の動きは美しく、それでいて確信に満ちていた。

体の周りでフープを回すところでフープを落としそうになったり、最後の投げもおそらく少し違った方向に飛びキャッチの前に移動があったように見えた。いくつかの細かい狂いはありがらも、堂々と慌てず自分の世界を演じきった。

これはいい演技だった。

点数はどうだとしても、こういう演技が見たかったのだ。

※皆川夏穂Hoop(FIG公式チャンネルより)

得点は20.950。

この日は、フープとボールが行われたが、トップのアベリナ選手(ロシア)の23.400以外は、上位選手でも21点台だった。

限りなく21点に近い皆川の得点はかなりの高評価と言える。

演技を終えた時点で、皆川はフープの中では2位。アメリカの2選手の間に割って入る形になった。

C、Dグループまで終えた結果、フープの中では皆川は4位、大岩は7位。

ボールと合わせると、皆川は9位、大岩は15位とまずまずの順位につけている。

(注:1日目はAC班はボール、BD班がフープの演技を行い、2日目には種目が逆になる。)

皆川のフープ4位は、今日、フープの演技を行うAC班の選手たちの出来次第では種目別決勝進出(8位以内)の可能性も残っている。

皆川はもちろん、大岩も、ローテーションがいつも通りにできなかったことをかなり悔やんでいる様子が見られただけに、今後におおいに期待がもてる。「大きなミスなくできてよかった」ではなく、「もっとできたはずなのに!」と思うだけの力を彼女はつけていたのだから。ここからの巻き返しが楽しみだ。

大会2日目となる17日は、日本の2選手はボールに登場。

今日の試技を終えた時点で、前半種目での暫定順位が決まり、フープ、ボールの種目別決勝も17日に行われる。

※大会1日目のハイライト映像(FIG公式チャンネルより)

【世界新体操選手権個人競技】※日本選手出場予定

●9月16日(月)フープ(皆川・大岩)

●9月17日(火)ボール(皆川・大岩)

●9月18日(水)クラブ(皆川・大岩・喜田)

●9月19日(木)リボン(皆川・大岩・喜田)

●9月20日(金)個人総合決勝(予選24位以内)

※テレビ朝日系列 CSテレ朝チャンネルにて放送

●9月19日(木)テレ朝チャンネル2 23時~「フープ、ボール個人決勝」(録画)

●9月20日(金)テレ朝チャンネル2 深夜0時30分~「クラブ、リボン個人決勝」(生中継)

●9月20日(金)テレ朝チャンネル1 22時30分~「個人総合決勝」(生中継)

※FIGライブスコアはこちら

<写真提供:清水綾子>