【新体操】柴山瑠莉子が暫定首位に! 高校生の山田愛乃が2位につける~新体操日本代表選考会

ボールで最高得点をマークした柴山(左)、フープ首位の山田(右)※2018全日本

悲喜こもごもの1日目だった。

1種目目フープでは、この選考会に最後のユニバーシアード出場を懸けていた藤岡里沙乃(ラヴィール/東京女子体育大学OG)が、まさかの落下場外を2回も犯してしまい、この種目では最下位に沈んでしまったのが最大の悲劇だった。

藤岡自身の落胆も想像するに余りあるが、その失意からしっかり立て直して、ボールでは素晴らしい演技を披露したところが、藤岡の藤岡たるゆえんだ。自分のためだけ、勝負のためだけにやってきた選手ではこうはいかない。2日目もしっかりとその存在感を示してくれるだろう。

フープでの嬉しい驚きは、山田愛乃(イオン)が、17.800でトップに躍り出たことだろう。たしかにミスはなかった。が、なにしろシニアに上がったばかりの選手で、まだまだD得点が足りないと言われていた。それが、おそらく一気にDを上げてきたのだろう、いささかバタバタした印象もあったが、それでも大きなミスにせずやり切る気持ちの強さと運動神経がこの選手の強みだ。D得点だけでもトップとなる10.100!

また、昨年は代表選考会を故障で欠場した立澤孝菜(イオン/国士舘大学)も試技順最後で登場して、息を呑むような演技を見せた。昨年1年間溜めてきたエネルギーが一気に放出されるような、静かな中にも底知れぬ力強さのある演技で17.600。この種目の2位につけた。

2種目目のボールでは、フープでもかなりいい演技をしながら、16.950でこの種目4位となっていた柴山瑠莉子が、「これでどうだ!」と言わんばかりの圧巻の演技で、なんと18.000をマーク。一気に2種目での暫定首位に躍り出た。1種目目フープでは、新作でややこなしきれていなかったのか、ローテーションで2つのミスが出て16.050の7位に沈んだ古井里奈(国士舘大学)が、ボールではいつも通りのメリハリの効いた演技を見せ、D得点10.300という最高得点をマークして、17.750でこの種目2位につけ、暫定順位も4位まで上げた。

少々浮き沈みの激しい前半種目となったが、そんな中で、安定のノーミス演技を並べたのは猪又涼子(日本女子体育大学/ポーラ☆スターRG)で、フープ17.350、ボールは一箇所投げが狂い、数歩の移動があったため、16.800とやや得点を落としたが、暫定3位につけた。

前半種目での暫定順位は、1位柴山、2位山田、3位猪又、4位古井、5位立澤。

1位の柴山の総得点が34.950に対して、山田は34.300、猪又が34.150、古井33.800、立澤33.250。ここまでが33点台にのせている。

立澤はボールで2回の落下、古井はフープでローテーションの大きなミスがあったことを思えば、残り2種目をノーミスでまとめれば、追い上げの可能性は十分にある。

一方、柴山、猪又も細かいミスがあった種目と、そうでない種目ではかなり点数の出方に差があったことを思えば、前半種目での得点差ではないに等しい。

とくに後半種目は、うまくいけば高得点の出やすいクラブと、実施減点が出やすく点数の出にくいリボンだ。ミスすればどこまでも下がる鬼門の手具とも言える。

すべては後半種目で決まる、と言ってよいだろう。

そして、暫定7位の松坂玲奈(東京女子体育大学)は、まだ大学生になったばかりの選手だが、どちらの種目もノーミスで、どちらもD得点10点超えというスーパーテクニシャンぶりを見せつけた。代表選考会は初出場ながら、この堂々たる演技には度肝を抜かれた。

後半種目ものびのびと、わが道をいく演技を見せてほしいと思う。

シニア個人予選後半種目は、本日、14:20~ 高崎アリーナで行われる。

<写真提供:清水綾子>※2018全日本選手権のもの