【新体操】2020年後を担う伸び盛りのジュニア選手たちをチェック!~アジアジュニア代表候補<下>

アジアジュニア新体操選手権日本代表候補:中村知花

アジアは、新体操の世界では「後進地区」だと思われている。

ロシアを筆頭に、ベラルーシ、ウクライナ、さらにはブルガリア、イタリアなど旧ソ連、またはヨーロッパ諸国が伝統的に強い種目だからだ。

アメリカ、カナダからも時折強い選手は出現するし、アジアでも、リオ五輪のときはソン・ヨンジェ(韓国)がメダル獲得など、強くなってきていることは間違いないのだが、どうにも「ロシアとヨーロッパが強い競技」というのが現実だ。

それでも、アジアでも日本、韓国、中国、さらにはロシア圏ともいえるカザフスタン、ウズベキスタンなどは、近年着実に世界でも上位に食い込まんとする選手が育ってきている。

そんな中、「アジアジュニア新体操選手権」は、2019年が17回目の開催となるが、数年前までは隔年開催だったり、個人だけの開催だったり、開催時期も定まらないなど、不安定な大会だった。日本としての取り組みも、その時々で違い、団体競技に関しては、選抜団体を組んだこともあれば、全日本ジュニア上位のチームで予選を行い、そこで勝ったチームを派遣したりしていた。

しかし、「アジアの新体操を向上させる」という強い意思をもって、2016年からは毎年開催されるようになった。団体競技も毎年開催される。それに伴って日本もこのアジアジュニアを、いわばジュニア選手の「国際舞台への登竜門」として取り組むようになってきた。

過去のアジアジュニア出場選手を振り返ってみると、2014年の13回大会の個人総合では立澤孝菜(現・国士舘大学)が6位、鈴木歩佳(現・フェアリージャパンPOLA)が8位になっている。このとき立澤は種目別リボンで優勝。国別対抗は3位という成績だった。

このときの団体競技には、国内予選で勝ったチームが出場するという予選会を行い、日本女子体育大学系列のクラブの選手たちによる選抜チームが出場し、4位になっている。このときのメンバーには藤井雅(現・日本女子体育大学)などが含まれていた。

2016年の14回大会は、個人総合に山田愛乃(イオン)、小池夏鈴(イオン)、大岩千未来(イオン)の3人と全日本ジュニア3連覇の喜田純鈴(エンジェルRGカガワ日中)が出場。喜田は個人総合と種目別クラブ、ロープで優勝とおおいに気を吐いた。国別対抗は3位。

この年の代表の中の喜田、大岩は現在、特別強化選手となり、ロシアで長期合宿中。「日本期待のエース」に成長した。また、このときの団体競技には、全日本ジュニアから勝ち上がってきた常葉大学附属中学校が出場し、見事優勝している。(注:喜田選手に関する記述がもれていましたので追加しました。2019.2.12 0:22)

2017年の15回大会からは、日本は団体に選抜チームを送りこむようになる。その初戦となったこの年は、見事優勝。先日、フェアリージャパンPOLAの新メンバーとなった今岡里奈、稲木李菜子、末永柚月らはこのときの団体メンバーだった。個人総合では、前年に続いて出場の山田愛乃が5位、小池夏鈴が9位。さらに、植松智子(エンジェルRGカガワ日中)、飯田由香(イオン)が出場し、国別対抗3位となっている。

2018年の16回大会では、団体で日本の選抜チームが連覇を達成。個人総合には、末永柚月、前田奈穂(アリシエ兵庫)が初出場。前田は6位、3年連続出場となった山田愛乃が9位で国別対抗はまたしても3位。前田は種目別ボールでも2位という大健闘を見せた。

日本は団体がここ2年間強さを見せているが、個人競技の国別対抗ではなかなか「3番手」の壁を破れずにいる。

今年の日本は、どの選手が選ばれたとしても全員が初出場というフレッシュな顔ぶれになるが、ジュニア選手の入れ替わりが激しいのはどこの国も同じだ。

「初出場」だけに怖いものはない! そんなワクワクした気持ちで、この大会に挑み、アジアの舞台で躍動してくれることを期待したい。

ここ数年は、イオン所属の選手が代表を占めることが多かったが、今年は久々にイオンの選手が候補に入っていない。

それだけに、11月の全日本ジュニアからの半年で、誰がどう伸びてきて、上がってくるのか予想がつきにくい。

さらには、今のルールは落下などによる減点が大きいので、その日の出来栄えで順位も大きく変わる。

「誰も安泰ではなく、誰にでもチャンスがある」

4月の選考会はそんなエキサイティングな戦いになりそうだ。

【第18回アジアジュニア新体操選手権 日本代表一次予選通過者その2】

●細川葵菜(ミッキー新体操クラブ/香川県)

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●田口久乃(安達新体操クラブ/千葉県)

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●鈴木希歩(ローザ新体操クラブ/静岡県)

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●鈴木菜巴(アリシエ兵庫/兵庫県)

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●中村知花(M2三碓新体操クラブ/奈良県)※団体選抜チーム入りが決まっているので個人は辞退の可能性あり。

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●生野風花(宝塚サニー新体操クラブ/兵庫県)

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※参考記事:この記事で取り上げたエンジェルRGカガワ日中の3選手もアジアジュニア代表候補となっている。

<写真提供:清水綾子>