早川17位、皆川19位で予選突破! リオ五輪を懸けて決勝へ。

クラブでも17.433をマークし、4種目17点台をそろえた早川さくら

大会4日目。

今日も日本のトップバッター・河崎羽珠愛(イオン/植草学園高校)が素晴らしい演技を見せた。

リボンに続きクラブでも堂々の演技を見せた河崎羽珠愛
リボンに続きクラブでも堂々の演技を見せた河崎羽珠愛

クラブは、河崎の得意な種目で、国内の試合でも高評価を得ることが多かったが、それは初めての世界選手権という「特別な舞台」でも変わらなかった。

いつも通りの思い切りのよい演技からは、プレッシャーはみじんも感じられなかった。演技終盤に来ても高さの落ちない連続ジャンプ、正確でスピード感のあるクラブ操作。難度もきっちりとはめて見せ、河崎のよさを存分に発揮した演技で、16.491をマークした。

世界選手権代表になったことで、この夏、河崎はワールド杯のハンガリー大会、ブルガリア大会への出場機会を得た。本来ならば、世界選手権前に世界に向けて河崎の存在をアピールする場であり、場慣れするための場でもあった。が、直前に膝を故障し、ハンガリー大会は棄権、ブルガリア大会でも2種目しか演技をしないという緊急事態となった河崎。8月に日本で行われた全日本クラブ選手権には4種目とも出場し、シニアの部優勝を遂げたものの、演技の内容は今ひとつピリッとしないところもあり、膝の故障の影響も感じられた。

それだけに、世界選手権でのパフォーマンスには不安もあったはずだが、河崎の演技は自信に満ちていた。

高校1年生のユースチャンピオンシップで優勝するまでは、「日本のトップ」「ユース世代のトップ」すら遠い目標だった河崎は、世界選手権の代表に決まったときに、「試合を経験するたびに自信もついてきたし、自分をアピールすることもできてきた。」と語ったが、その自信は揺るぎなかった。

ロシアでの長期合宿で強化されてきた早川、皆川とは違い、基本的には所属での強化でやってきた河崎が、ここまでの成果を出せたことは、日本の多くの選手たちにとっても希望となるに違いない。

クラブでは惜しいミスが出たが、予選19位で決勝進出を決めた皆川夏穂
クラブでは惜しいミスが出たが、予選19位で決勝進出を決めた皆川夏穂

皆川夏穂(イオン/大原学園高校)のクラブは、残念ながら落下が1回あった。また、落下にはならなかったものの、投げを移動してキャッチしたところもあり、完璧な演技というわけにはいかなかった。得点は16.616と17点にのせることもできなかった。

しかし、ミスが出たところ以外は、のびやかに思い切りよく動けており、テンポの速い軽快なクラブの曲をよく表現したはつらつとした演技だった。結果、初日のボールでの16.550をわずかではあるが、クラブの得点が上回り、3種目合計点を51.565とし、予選19位で決勝進出を決めた。

17.433をマークした早川さくらのクラブ
17.433をマークした早川さくらのクラブ

早川さくら(イオン/日本女子体育大学)は、この日、非常に充実した演技を見せた。落下ミスもなく、「かっこよく、メリハリをつけて踊りたい」と言っていた作品をタンゴにのせて妖艶に踊りきった。演技中盤のフェッテバランスの途中で手具をこぼしそうになり、脚をついてしまった部分で得点をとりこぼしてしまったが、それでも17.433というフープに次ぐ高得点をマークした。結果、3種目合計点は52.133となり、予選順位は17位で決勝進出となった。

個人総合決勝には、1つの国から2名までしか進出できないため、予選のトップ3を占めたロシアの3番手が抜けることになるので、実質、早川は16位、皆川は18位という位置での決勝進出となる。「世界選手権15位以内」というリオ五輪出場条件のまさにギリギリのところにいるということになる。

決して楽観はできないが、悲観することもない。

とくに早川は、予選4種目とも落下ミスはなく、すべてを17点台にのせるという健闘を見せたが、どの種目も、落下以外のミスは少しずつあった。それでも予選16位につけているということは、決勝で予選以上のパフォーマンスができれば、15位以内に入る可能性も十分にあると言える。

皆川も、17点台をマークしたフープ、リボンは非常によい出来だったが、ボール、クラブは本人も悔いが残るだろう演技だった。それでも予選18位。予選よりもミスを減らし、思い切った演技をすることができれば、希望はある。

とはいえ、「世界選手権の決勝は独特な雰囲気」だという。それも五輪のかかった4年に1回の世界選手権は、特別なのだと。

その雰囲気の中で、予選以上の演技をすることは、どの選手にとっても難しいことは間違いない。

が、その困難を乗り越えられるだけの気持ちの強さを、この3年間の海外修業で彼女たちが身につけていることを、期待するしかない。

2015年9月11日。

この日が、日本の新体操界にとって「悲願達成」の日となるかどうか。

朗報を信じて待ちたい。

<写真提供:末松正義※代表決定戦のもの/末永裕樹※壮行会のもの>