ヒント:

●●は暴落したが、●●はまだまだ低いため、Appleが参入することで●●となる。

2021年9月にPayPalがPaidyを3,000億円で買収したことでも大きく注目されたBNPL(Buy Now Pay Later:後払い)​​ですが、Appleも「Apple Pay」に後払い機能を追加すると発表しました。

Appleは2019年3月にゴールドマン・サックスと組んで、クレジットカード「Apple Card」をリリースしています。この流れから見ると、デジタル時代に最適化したUIUXで金融サービスを提供することは自然に思えます。

今日はApple Payについて公表されている情報を確認しながら、競争激化するBNPL市場への影響をまとめました。

Apple Pay Later(後払い)の発表

https://www.youtube.com/watch?v=q5D55G7Ejs8&ab_channel=Apple
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Apple Payの後払い機能は、2022年6月7日に開催された開発者向けカンファレンス「WWDC 2022」で発表されました。「Apple Pay Later」という名前で、Apple Payの支払いを利息や手数料なしで、6週間にわたり4回払いで分割できるというものです。

無利子なので、これだけではAppleに収益はないように思えます。しかしクレジットカード会社が加盟店手数料を小売店舗からマネタイズしているように、Apple Payも加盟店手数料の収入があります。

後払い機能を導入することで、決済単価の向上や、まだApple Payを利用していないユーザーを取り込むことで決済総額が伸びる可能性があります。

決済サービスは競争環境の激しい領域ですが、AppleはiPhoneやApple Watchなどのデバイスを所有するユーザー規模を考えると、強いポジショニングを築けていることは言わずもがなです。

https://www.youtube.com/watch?v=q5D55G7Ejs8&ab_channel=Apple
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上図はWWDCで発表されたデザインイメージです。$185.08(約19万円)を4回払いにするという条件が表示されています。UX面もさすがのAppleで、分かりやすそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=q5D55G7Ejs8&ab_channel=Apple
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こちらは利用後の支払いの管理画面です。支払いがあと何回残っていて、いつが期限なのかなど、一元管理することができます。

BNPL市場について

https://www.globenewswire.com/news-release/2022/03/15/2403563/0/en/Buy-Now-Pay-Later-Market-Size-to-Hit-US-3268-26-Bn-by-2030.html
https://www.globenewswire.com/news-release/2022/03/15/2403563/0/en/Buy-Now-Pay-Later-Market-Size-to-Hit-US-3268-26-Bn-by-2030.html

Precedence Research社のレポートによると、BNPL市場はCAGR 43.8%という急成長市場で、2030年には$3,268B(約326.8兆円)にも達すると予測されています。

Buy Now Pay Later Market Size to Hit US$ 3268.26 Bn by 2030

Affirm、AfterPay、Klarna等が大手プレイヤーとして存在し、日本でもNP後払いや、メルペイのスマート払いなどが挙げられます。当初はクレジットカードを持たない層が対象と考えられていましたが、今やクレジットカードを持っていてもBNPLを利用する人も増えているといわれています。

BNPLは簡易な審査フローで、無利子の短期貸付を行うことでクレジットカードとの差別化を図りながら市場を拡大しています。

Apple Pay Laterの強み

https://www.youtube.com/watch?v=q5D55G7Ejs8&ab_channel=Apple
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Appleの参入戦略は、前述の使いやすいUX面に加えて、すでにApply Payを導入している全店舗で利用可能であるということです。

既存のApple Payユーザーに加えて、ユーザーへのマーケティングもiPhoneやApple Watchユーザーが潜在的ユーザーとして存在し、さらに小売店への営業もすでに進んでいると見られます。

オフライン決済の市場を一気に獲得できる可能性があります。先ほど挙げたAffirmはアメリカ国内で非常に有力なプレイヤーで、多くのEC事業者と独占契約をしています。しかしオフラインはこれからという状況で、今回Appleが突如競合プレイヤーとなりました。

またAppleはデバイスを通じて、Apple IDに紐づく独自データを与信に生かすことも将来的には可能で、非常にユニークなプレイヤーであることは間違いありません。

Apple Pay Laterへの疑問

前述の通り、BNPLはクレジットカードを利用することのできない若年層やクレジット履歴のない層を中心に拡大してきました。

一方で、日本では多くの人がiPhoneを使っているものの、グローバルで見るとiPhoneはスマートフォンの中では高価であり、一定の所得がある人が保有している割合が高いです。

このギャップがある中で、どこまで利用されるのでしょうか。iPhoneユーザーも後払いを求めているのか、どの程度利用されるものか、注目したいです。

ここまで、Appleが発表したApple Pay Laterについての情報をまとめました。

後半では、Appleの売上への影響の試算と、BNPL市場への影響を考察しています。

この記事は、Appleに関心のある方、決済・BNPL市場に関心のある方に最適な内容になっています。

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・Q. Apple Payに後払い機能が追加。活況のBNPL市場への影響は?への答え

・Appleの売上にはどのように寄与するのか?

・BNPL各社への影響は?

・まとめ

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