Q. コロナ禍で逆風の中、ZOZOの取扱高がYoY22.2%も伸びているのはナゼ?

ヒント:ZOZOがコロナ禍のアパレル不況でも前年同期比(YoY)で取扱高を20%以上伸ばしているのは、親会社との連携が上手くいっているからです。どのような連携によってどの程度の効果がでているのでしょうか?

コロナ禍で外出自粛が求められ、在宅勤務が増えたことでアパレル業界に大変な逆風が吹いています。外出が減り、おしゃれのための服を買う機会や購入量が減ったことで、多くのブランドが休止や廃止に追い込まれる事態になっています。

・アパレル7社、11ブランド休廃止 事業モデル機能不全

在宅勤務を経験している方には、あるあるかもしれませんが、ビデオ会議に映る上半身のみ正装で、下半身はパジャマという人も少なくないのかもしれません。

・これぞ「テレワークの正装?」上半身はジャケット、下半身は... 「洋服の青山」の新提案が話題

このようにアパレル業界にとっては、大きな転換が求められている状況ですが、その中において、ZOZOはなぜ取扱高や売上を伸ばすことができたのでしょうか?

最新の2020年10月−12月の四半期決算資料を見ながら、その要因を探っていきたいと思います。

株式会社ZOZO 2021年3月期第3四半期 決算説明会資料

ZOZOの2020年10-12月期は絶好調

https://d31ex0fa3i203z.cloudfront.net/wp/ja/wp-content/uploads/2021/01/J_FY2020-Q3-Consolidated-Business-Results.pdf
https://d31ex0fa3i203z.cloudfront.net/wp/ja/wp-content/uploads/2021/01/J_FY2020-Q3-Consolidated-Business-Results.pdf

2020年10月−12月の第3四半期のZOZOの取扱高は1,186億円でYoY+22.2%、売上高は420億円でYoY+21.2%、営業利益は139億円でYoY約2.3倍と、いずれも前年同期を上回る結果となりました。取扱高と売上が20%以上伸びたのに対し、販管費を前年とほぼ同額で抑えたことで、営業利益が大きく伸張しています。

上図のZOZOの決算説明会資料は、所々にイラストで人物が描かれているとてもユニークな説明会資料です。ちなみに、ZOZOはYouTubeでアナリスト向けの決算説明会資料の動画を公開していますので、ご興味ある方は検索してみてください。

他のアパレル企業を見ると...

参考に、アパレル最大手の「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングの2020年9月-11月(第1四半期)の四半期決算を見てみましょう。

株式会社ファーストリテイリング 2021年8月期 第1四半期業績および通期見通し(2021年1月14日)

https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/pdf/20210114_results.pdf
https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/pdf/20210114_results.pdf

ユニクロの2020年9月-11月の四半期売上は、6,197億円でYoY▲0.6%。営業利益は1,130億円でYoY+23.3%でした。売上は前年同期と比較して微減に止まりました。原価と販管費を抑えたことで、コロナ禍にも関わらず前年同期比で営業利益が成長する結果を出しています。

https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/pdf/20210114_results.pdf
https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/pdf/20210114_results.pdf

ユニクロの2020年9月−11月の第1四半期売上の内訳を見てみます。国内ユニクロ事業の売上収益は2,538億円でYoY+8.9%と成長しています。対して、海外ユニクロ事業の売上は2,606億円でYoY▲7.2%、グローバルブランド事業は280億円でYoY▲22.3%となっています。

国内のユニクロ事業とジーユー事業はいずれもYoYでプラスとなっていますが、アジア・オセアニア地区、北米、欧州のユニクロ事業は、コロナウィルスの影響が想定より大きかったと説明されています。

次に、カジュアルウェアを展開する「しまむら」の2020年9月-11月の決算を見てみます。

株式会社 しまむら 令和3年2月期 第3四半期決算説明会資料(2020年12月28日)

https://www.shimamura.gr.jp/finance/pdf/z/68_03_setsumei2/
https://www.shimamura.gr.jp/finance/pdf/z/68_03_setsumei2/

しまむらの2020年9月−11月の四半期売上高は、1,502億円でYoY+15.6%、営業利益は151.9億円でYoY3.3倍となっています。前年同期比が好調な理由として、比較となる19年は台風の影響で店舗の休業や営業時間短縮が多く売上が低迷したことに対して、20年は巣ごもり需要でルームウェアやクッション、さらに抗菌を施した衣類の販売が好調であったと記載されています。

ユニクロ、しまむら共に、カジュアルウェアが主力商品であるため、高級路線のアパレルブランドほどの影響は受けておらず、コロナ禍を追い風に成長している点が驚きです。

しかし、いずれも成長率ではZOZOに及んでいません。

ZOZOはコロナの影響を一番受けているであろう、比較的高額な外出着の取り扱いが中心となっているのに、なぜコロナ禍で高い成長率を維持できているのでしょうか?

記事の後半では、ZOZOが高い成長率を維持できている理由を深堀してみたいと思います。

この記事は、アパレル事業を担当されている方、ZOZOやEC事業に興味がある方に最適な記事となっています。

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・Q. コロナ禍で逆風の中、ZOZOの取扱高がYoY22.2%も伸びているのはナゼ?の答え

・ZOZOのサービス別取扱高

・ZOZOのサービス別売上高とテイクレート

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