Q. アメリカのフードデリバリーで一人勝ちしているのは誰?

Q. アメリカのフードデリバリーで一人勝ちしているのは誰?

A. DoorDashです。ソフトバンク・ビジョン・ファンドの投資先でもあります。

フードデリバリー業界に異変が起こりつつあります。

今日は「DoorDash」を中心に、各社の決算資料を見ながらフードデリバリー業界の最新トレンドを整理したいと思います。

DoorDash has unseated Grubhub as the leader in US online food delivery(QUARTZ:2019年6月23日)

フードデリバリー市場へのVCたちからの熱い視線

初めにこのような記載がありました。

Venture capitalists have poured money into the food delivery space, believing iGrubhubt could still yield a mega-startup along the lines of Uber. From 2015 to 2018, meal-ordering and-delivery companies received $6.7 billion in capital, according to data from PitchBook, a venture-capital research firm. The market for those services is expected to reach $40 billion by 2021.

2015年から2018年の間にフードデリバリー系のスタートアップに対して$6.7B(約6,700億円)もの投資がなされました。

2021年にはフードデリバリー市場は$40B(約4兆円)になると推測されています。

この超巨大なフードデリバリー業界の中で、これまで市場をリードしていたプレイヤーと、今回新たにトッププレイヤーに仲間入りした2社を詳しく見いきたいと思います。

元祖横綱: Grubhub

はじめに、これまでのマーケットリーダーは明らかにGrubhubという会社でした。Grubhubの売上の推移をみると、このようになっています。

https://qz.com/1649997/doordash-unseats-grubhub-as-the-leader-in-us-online-food-delivery/
https://qz.com/1649997/doordash-unseats-grubhub-as-the-leader-in-us-online-food-delivery/

綺麗に右肩上がりで年々早いスピードで成長していることがご覧いただけると思います。 19年の第一四半期の注文金額は、$1.5B(約1,500億円)に届く規模に成長しています。

Grubhubの決算資料を詳しく見てみましょう。

Grubhub - Supplemental Information April 2019

https://s2.q4cdn.com/772508021/files/doc_financials/2019/q1/April-2019-Supplemental-Information.pdf
https://s2.q4cdn.com/772508021/files/doc_financials/2019/q1/April-2019-Supplemental-Information.pdf

こちらのグラフは注文金額ベースでのコホートになります。初回注文してから長い時間が経っても、ユーザーがほぼ離脱していないことがよくご理解いただけると思います。

この資料からフードデリバリービジネスというのは、そのサービスの使い勝手が良い場合、一旦顧客を獲得するとその顧客が長期間にわたってリピート注文をしてくれる、LTVを非常に高くすることが可能なビジネスだということがわかります。

https://s2.q4cdn.com/772508021/files/doc_financials/2019/q1/April-2019-Supplemental-Information.pdf
https://s2.q4cdn.com/772508021/files/doc_financials/2019/q1/April-2019-Supplemental-Information.pdf

こちらのグラフは、青の折れ線が過去12か月間の顧客獲得コスト、オレンジの棒グラフが新規ユーザー数を示しています。

このグラフの意味するところは、Grubhubは顧客獲得コストを大きく増やすことなく、新規ユーザー数を劇的に増加させることができているということです。

顧客獲得という点では、まだフードデリバリーを体験したことがないユーザーも多いので、顧客獲得コストを増やさずに多くのユーザーを獲得する余地があるということを示唆していると言えるのではないでしょうか。

新横綱: DoorDash

前述のように、これまでマーケットリーダーとしてGrubhubが成長しつつ君臨してきたわけですが、実はこのところマーケットシェアは大きく落としてきています。

https://qz.com/1649997/doordash-unseats-grubhub-as-the-leader-in-us-online-food-delivery/
https://qz.com/1649997/doordash-unseats-grubhub-as-the-leader-in-us-online-food-delivery/

Grubhubを追い抜きそうな勢いで成長している新しいプレイヤーは、DoorDashという会社です。

このグラフを見ていただければわかるとおり、市場シェアという意味ではGrubhubが一人勝ちしていた状況から、DoorDashが急成長しています。

Uber EatsやPostmatesなど他社が市場シェアを増やせないでいるなか、DoorDashだけは市場シェアを大きく伸ばしています。

 https://www.crunchbase.com/organization/doordash
https://www.crunchbase.com/organization/doordash

このDoorDashは、2013年にサンフランシスコで設立された会社で、これまでに約$2B(約2,000億円)も調達資金調達しており、ソフトバンク・ビジョン・ファンドも投資家に名を連ねています。

*フードデリバリー「ドアダッシュ」の企業価値が約8000億円に(Forbes 2019/2/22)

この記事によると、すでにIPOを果たしたGrubhubの企業価値$7.2B(約7,200億円)に対して、DoorDashの企業価値は$7.1B(約7,200億円)と企業価値という点でもほぼ肉薄していると言われています。

DoorDash - Crunchbase

今日の記事では、DoorDashがどのようにフードデリバリー業界で市場シェアを獲得してきているのか?という成功要因を詳しく見るとともに、フードデリバリービジネスのユニットエコノミクスを考察したいと思います。

この記事は、フードデリバリービジネスに携わっている方、BtoBtoC型のマーケットプレイスビジネスに携わっている方、配送業界に関係されている方に役立つ内容になっています。

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