長い休みが取れると、必ず海外へ

という人がいますよね。

東京-ハノイ間が、3700kmほど。

それ以下の韓国や中国、逆に

もっと遠いアメリカ・ヨーロッパ・

オセアニア・アフリカなども含めて

ひとまず、3000kmトラベラーと呼びましょう。

いやあ、東京-ブエノスアイレス間だと

18000kmの距離ですから、

少しまとめすぎですが、お許し下さい。

ポイントは、3kmトラベラーとの対比です。

3kmと言えば、歩いても1時間かかりません。

つまり、どこにも行かない人。

3000kmトラベラーは

3kmトラベラーの心理が分かりません。

「せっかく、休みが取れて、経済的にも、家族の

健康とかにも問題がないのに、家にいるの?」と。

3kmトラベラーの反論を聞いてみましょう。

「確かに遠くには行かないよ。国内でさえ

出張以外は出かける気がしない。でもね、

近所を走るとか、散歩するとか、農園で

農作物の芽が出たとか、いつも発見を

している。旅というものが世界を新しく

発見し直すということだとしたら、毎週末、

私は旅をしているよ。私もトラベラーだ」

3kmトラベラーは、3000kmトラベラーを

えらいなあとは思っているのです。

だって、窮屈な座席に拘束されながら

長時間のフライト。空港での待ち時間など

を含めて、その根気強さに脱帽しています。

一方、3000kmトラベラーは、3kmトラベラーの

落ち着きが、どこかうらやましいのです。

アンリ・ファーブルが自宅の裏庭で

36年間、昆虫を観察していたように

あるいは絵本作家でガーデニングの大家である

ターシャ・チューダのように

ゆったりと生きているのは幸せそうです。

実際に、3000kmトラベラーと

3km トラベラーはどこが違うのでしょうか。

生き方の姿勢なのかしら。

でも、たまにいますね。遠くの外地を旅しながら

3kmトラベラーのように田園や街を散策している人が。

「ねえ、あそこに行った?」と聞いても

「いや、行ってないよ」といいつつ、終日

見知らぬ土地のカフェに座っていることも。

逆に、かがみ込んで庭の雑草を取りながら

国際情勢の行方を、敏感に感じ取り

地球大で物事を考えている人もいます。

そう、宇宙という単位で思ってみれば

3000kmも3kmも違いはないのかも知れません。