米国バイデン政権はロシアに侵攻されているウクライナに対して兵器提供の支援を行っている。2022年3月には、米国エアロバイロンメント社が開発している攻撃ドローン「スイッチブレード」を提供していた。4月には攻撃ドローンのスイッチブレードをさらに600台追加で提供。また同社では監視・偵察ドローンもウクライナ軍に提供している。

攻撃用スイッチブレードの「Switchblade300」と「Switchblade600」は上空からドローンが標的に突っ込んでいき、戦車などを破壊することができる。同社ではイメージ動画も公開している。ドローンが認識した標的を人間が判断して攻撃をしているので、軍事施設や戦車など軍事目標に攻撃できることを強調している。米国がウクライナに提供する予定の軍事ドローンは2010年にアフガニスタンにタリバン掃討のために派遣されたアメリカ軍部隊にも配置されていた。

ウクライナ軍は攻撃ドローン「Switchblade300」でロシア軍に攻撃を行う発射シーンを動画で公開していた。地面に設置した発射台を兵士が足で押さえて、兵士が手にしたスイッチを押すと発射台から簡単に攻撃ドローンが上空に向けて発射される様子が流れている。発射台を上空に向ければ、どのような場所からでも発射できる。

▼ウクライナ軍が使用している「Switchblade300」発射シーン

その「スイッチブレード」をフランス軍も購入を検討していることをフランス軍のアーノード・グージョン中佐がフランス・パリで開催されていた防衛見本市「ユーロサトリ2022」で明らかにしていた。

ロシア軍がウクライナに侵攻してから、両国ともに軍事ドローンによる上空からの攻撃が続いており、ロシア軍はロシア製の軍事ドローン「KUB-BLA」で攻撃を行っている。ウクライナ軍はこの「スイッチブレード」シリーズだけでなくトルコ製のドローン「バイラクタルTB2」もよく使っている。

「スイッチブレード」はドローン自らが標的に向かって突っ込んでいき爆破する、いわゆる「神風ドローン」だ。軍事ドローンが上空から地上に突っ込んできて攻撃をして破壊力も甚大であることから両国にとって大きな脅威だ。搭載している爆弾により軍人が死亡してしまう場合もあるし、大怪我や負傷をすることもある。殺害されてしまうよりも大怪我を負ってしまう方が介護が必要になるので、稼働やコストなど軍への負担が大きい。

ウクライナ紛争では標的に突っ込んで爆破するタイプの攻撃ドローンが両軍によって多く活用されている。攻撃時の破壊力もあり、精神的な恐怖も大きいことから両軍へのダメージも大きい。また検知されたら迎撃されて破壊されてしまうことも多いが、ミサイルほど高価ではない。そのためフランスだけでなく世界中の国にとって安全保障の観点から無視することができない重要な兵器の1つである。

▼米国がウクライナ軍に提供している軍事ドローン「スイッチブレード」