中国がインド国境でロボット戦車の警備導入「中国からの新たな脅威」インドメディア報道
インドのメディアWIONが2021年12月31日に、中国がインドとの国境にロボット警備を設置したと報じていた。ニュース動画も公開しており3日で100万回再生されている。インドと中国での国境での緊張状態が続いている。2020年6月にはインド軍と中国軍の衝突が起こり、インド側に20人の死亡者が出た時はインドでは中国製品のボイコット運動が起きた。
報道によると「SHARP CLAWS」と呼ばれるマシンガンを搭載した無人のロボット戦車などを設置。現在はリモートでコントロールしているが、中国でのAI技術の発展によって、近い将来に自律型になるだろうとして「中国からの新たな脅威」と伝えている。
AI技術の発展とロボット技術の向上によって、軍事でのロボット活用は進んでいる。ロボットは人間よりも3D業務(Dangerous:危険な、Dirty:汚い、Dull:退屈な)に優れている。疲れることもないし24時間稼働できるし、壊れたら代わりの軍事ロボットを持って来ればよい。
特に国境警備は3D業務の典型であり、人間の軍人よりもロボットの方が適している。すでにイスラエルがガザ地区との国境にロボット戦車を設置している。ロボットなら1日24時間休むことなく働けるし、文句も言わない、人件費もかからない。破壊されたり壊れたら、交換すれば良いだけだ。また無人の軍事ロボットやドローンを積極的に軍事分野で導入することによって、人間の軍人が戦場で死ぬリスクが低減される。そうなると、軍人の人間の安全保障は確保されるようになる。
一方で、報道でも「中国くからの新たな脅威」と報道していたが、戦場の無人化が進むとともに「キラーロボット」と称される人間の判断を介さないで攻撃を行う自律型殺傷兵器が開発されようとしている。人間の判断を介さないで標的を攻撃することが非倫理的・非道徳的であるということから国際NGOや世界30か国が自律型殺傷兵器の開発と使用には反対している。
アメリカやロシアなど大国は開発も使用も反対していないため、国際社会での足並みがそろっていない。インドも軍事へのAI導入には積極的だ。中国は自律型殺傷兵器の使用には反対しているが、開発には反対していないことから、おそらく開発は進められているだろう。