北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)は2021年12月1日、毎年恒例のサンタクロース追跡サイト「NORAD Tracks Santa」を公開した。12月24日には、世界中を駆け巡るサンタクロースの様子をインターネットで追跡できる。

1955年(昭和30年)からサンタクロースを追跡、今年は66周年

NORAD は1955年からサンタクロースの追跡を行っている。2021年で66年を迎える。米国コロラド州のカタログ通販会社シアーズ ・ローバックが「サンタへの直通電話」を開設したが、広告に掲載した電話番号はNORAD の前身である CONADの司令長官へのホットラインだった。広告には「良い子のみんな!サンタに電話してね!」と書かれていた。

子供たちからの電話を受けた司令官は、部下にレーダーでサンタクロースを追跡するよう指示し、次々に電話をかけてくる子供たちに、サンタクロースの現在位置を伝え続けた。そのような、ひょんなきっかけから始まったNORADのサンタクロース追跡はついに66年を迎えた。そしてNORADは今でもサンタクロース追跡を誇り高き重要な任務と位置付けている。

NORADがサンタクロースの追跡を開始したのは、「もはや戦後ではない」と経済白書で称された1956年の1年前(昭和30年)である。日本が高度経済成長に入る直前であった。その頃からNORADは66年間にわたって毎年サンタクロース追跡を行っている。サンタクロース追跡が開始された当時、アメリカは米ソ冷戦の真っただ中だった。NORAD自体、本業はその当時から現在まで続く人工衛星や核ミサイル

の動向を監視する組織だ。

間違い電話のきっかけとなった当時のシアーズのカタログ(NORAD)
間違い電話のきっかけとなった当時のシアーズのカタログ(NORAD)

インターネットの登場で大きく変わったサンタクロース追跡、SNSでも拡散

1955年から実施しているサンタクロース追跡だが、冷戦期の長い間は電話で対応していた。その時代に比べると格段の差である。電話のみではアメリカ時間のクリスマスイブにアメリカにいる人以外はアクセスできる機会も少なかった。

インターネットの登場によって追跡方法も情報発信も大きく変わった。1997年にWebサイトを立ち上げてインターネットでの情報発信を行っている。インターネットの登場により全世界の人たちがパソコンの前で世界中からサンタクロースの追跡ができるようになった。1998年からはレーダー、人工衛星、サンタ・カメラ、ジェット戦闘機の最新鋭システムを活用してサンタクロースの追跡を行っている。

ソーシャルメディアでもサンタの追跡が確認できる。2021年12月現在で、NORADのFacebookページは188万、Twitterは20万のフォロワーがいる。さらにInstagramやYouTubeでも情報発信をしている。

またNORADのサイトは英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、中国語、日本語の8か国語に対応している。スマホ向けのアプリもあり、手元のスマホからサンタクロースの追跡もできる。

NORAD Tracks Santa 2021