赤十字国際委員会(ICRC)は2021年11月20日の「世界こどもの日」に戦争の犠牲になっている子供や、戦争から子供を守っていくためのレポートを発刊していた。ICRCによると現代では全世界の子供の10人に1人が戦争の被害に遭っている。

そのなかでICRCは近い将来、子供たちがサイバー攻撃や自律型殺傷兵器、宇宙空間の軍事化といった新たな技術発展による戦争の犠牲になる可能性があると懸念を示していた。

AI技術の発展によって人間が判断しないで、AIを搭載した兵器自身が判断して標的に攻撃を行い殺傷する「キラーロボット」と呼ばれる自律型殺傷兵器が開発されようとしている。人間の判断を介さないで標的を攻撃して敵を殺傷することが非倫理的であると国際NGOや世界30の国が自律型殺傷兵器の開発と使用に反対している。

だが、一方でAI技術の軍事への活用は積極的に行われており、アメリカ、中国、ロシア、イスラエル、トルコなどでは自律型兵器の開発が進められており、現実的な兵器となってきている。新たな技術の発展が軍事分野で利用されるのは歴史的にも常であり、そのようにして軍事技術も民生品も発展してきた。

AI技術によって特定の民族やジェンダー、子供などを識別して、それらを標的にして攻撃をすることも可能である。自律型殺傷兵器の場合、人間の軍人の判断は入らないで搭載されたAI技術によってジェンダー、子供、民族などが識別されて、攻撃される。ICRCが懸念しているように、自律型殺傷兵器であれば子供を標的にして攻撃することも容易である。

特に感情を持った人間の軍人の場合は敵とはいえ子供への攻撃を躊躇することも多いがキラーロボットであれば感情もなく、子供を認識したら攻撃を行い殺傷してしまう。非戦闘員である子供への攻撃は国際人道法では禁止されている。だが子供を標的にした攻撃は敵への心理的なダメージが非常に大きく、敵の戦闘意欲を減退させる。さらに将来にわたっての子孫存続が困難になるため敵には大きな打撃である。