「テロリストでも簡単に入手して攻撃できる新たな脅威」

インドで「ブラック・キャッツ(Black Cats)」の愛称でお馴染みのテロリストからの攻撃を鎮圧するテロ対策特殊部隊(National Security Guards:NSG)のトップのMAガナパシー氏とインドの内務大臣のニチャナンド・ライ氏は、ドローンによるテロリストからの攻撃が新たな脅威であることを言及していた。

ガナパシー氏は「テロリストによるドローンによる攻撃が新たな脅威になります。ドローンによる攻撃への対策をしっかりしていかないといけない。あらゆる局面において、ドローンによるテロ攻撃を回避し、万が一攻撃が行われても即座に対抗して鎮圧していかないといけない。ドローンはテロリストであっても簡単に入手して、兵器のように武器を積んで攻撃したり、爆弾のように爆破に使用することができます。ドローン迎撃のレーダー、ジャミングなどの対策も必要ですし、ドローン対策に特化した徹底した訓練もやっています」と語っていた。

パキスタンとの国境にある空軍基地へのドローン攻撃を踏まえて

2021年6月には、インドとパキスタンの国境地域のカシミールのジャンムーにあるインド空軍の基地にドローンによる攻撃が行われ、2か所が爆破され、2人が負傷した。屋根が吹っ飛ばされたようだが安全保障にかかわる重要施設への大きな影響はなかったようだ。地元警察ではパキスタンのテロリスト集団による攻撃だろうと推察しているとインドのメディアが報じている。パキスタンの当局は否定している。インドの空軍基地がドローンで攻撃されるのは初めてだった。

このような攻撃ドローンは「Kamikaze Drone(神風ドローン)」、「Suicide Drone(自爆型ドローン)」、「Kamikaze Strike(神風ストライク)」とも呼ばれており、標的を認識すると標的にドローンが突っ込んでいき、標的を爆破し殺傷力もある。日本人にとってはこのような攻撃型ドローンが「神風」を名乗るのに嫌悪感を覚える人もいるだろうが「神風ドローン」は欧米や中東では一般名詞としてメディアでも軍事企業でも一般的によく使われている。

インド空軍基地へのダメージは大きくはなく、死者は出ていないが、攻撃ドローンの大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。ドローンはコストも高くないので、大国でなくとも、テロリストでも購入が可能であり、攻撃側は人間の軍人やテロリストが傷つくリスクは低減されるので、攻撃側にとって優位であり有益だ。

▼インドのNSGを紹介する動画