国連児童基金(ユニセフ)は2021年10月に児童婚に関する新たな調査レポートを発行した。ユニセフでは2030年までに児童婚を廃絶することを訴えている。ユニセフの調査によると、ここ10年間で児童婚をさせられたのは4人に1人から5人に1人まで、15%減少した。人数としては10年間で約2500万人が児童婚させられなかった。このように減少傾向にあるが、現在でも、まだ約6億5000万人に女性が児童婚をさせられていることが明らかにされた。

ユニセフでは、特に、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を考慮しながら、貧困削減、教育機会と雇用機会の増加が児童婚を撲滅していくうえで重要であると訴えていた。

学校が休校でもオンライン学習も受けられない子供たち

コロナの影響で世界中で学校閉鎖が行われた。それによって特に途上国では多くの子供たちが教育機会を喪失した。

日本でも新型コロナウィルス感染拡大によって2020年には多くの学校が休校になり、オンライン学習が導入された。小中学校は再開したが、大学では今でもオンライン学習が主流だ。日本だけでなく世界中で新型コロナウィルス感染拡大によって学校が閉鎖され、オンライン学習やリモート学習が導入されたが、特に途上国では自宅にネットの回線がないこと、パソコンだけでなく学習用のスマホやタブレットを所有していないこと、たとえスマホを所有していても長時間の授業を受けられるほどの通信費を払えない子供が多い。

そのような子供たちは学校が閉鎖されてしまうと、教育を受ける機会はゼロになってしまい、また家計を助けるために働かざるをえない。特に女子は学校に行かないで家計を助けるためだけでなく、家族の世話をするためにも働くことが多い。さらに様々な犯罪に巻き込まれる可能性もある。そして学校が再開されても、授業についていけなかったり、仕事をやめるわけにいかずに学校をやめてしまうことも多い。また、たとえスマホやタブレットなど機器や回線のデジタルツールが整備され、リモート学習が可能な環境になったとしても、家では家族が多くて、狭くて自分の部屋もなくてオンライン学習で授業を受けられない子供も多い。

さらに授業は学校で受けるものという思い込みがあり「家にいるなら働いて家計を助けろ」とリモート学習に対する理解を示さない保護者への対応も必要になってくる。特に途上国では「女子が学校に行く必要はない」「女子に教育は必要ない」と本気で今でも思っている人が多い。そのためデジタルツールの整備が完了しても、家でリモート学習ができない現在の環境と保護者のリモート学習への理解を得ることへの対応が重要になってくる。

コロナで学校閉鎖され、学校に行けなくなり、家族からリモート学習の理解を得られなかったり、デジタル環境がなくリモート学習ができない、そして家にいても家計を助けることもできず、コロナの影響で外での雇用も減少してしまい、それなら結婚することよって家を出ていくという悪循環になっている。