映画「ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち」で日本でも有名になった迫害されいてるユダヤ人の子供たちをイギリスへ

英国にあるサウサンプトン大学の英国内外の様々な歴史的な出来事やアーカイブをデジタルで展示している。歴史的に貴重な資料も多い。そのサウサンプトン大学では、ホロコースト時代に、欧州で迫害・差別されていてイギリスに避難していきたユダヤ人の子供たち、いわゆる「キンダートランスポート」のデジタル展示を開始した。同大学にある欧州最大級のアーカイブを持つユダヤ学の研究機関のパークス・インスティテュートと連携してコンテンツを提供している。

第二次世界大戦時にナチスドイツが支配下の地域でユダヤ人を差別、迫害して約600万人のユダヤ人、ロマ、政治犯らを殺害した、いわゆるホロコースト。ユダヤ人というだけでナチスドイツは子供であろうと老人であろうと容赦しないで差別、迫害していた。ナチスドイツのユダヤ人絶滅政策は「労働を通じた絶滅」だったため、強制収容所などで徹底的に働かせて、使えなくなったら殺していた。労働に適さない子供は収容所に到着すると「選別」されてガス室で殺害されていた。

ユダヤ人の子供たちは、学校に通うことができず、公園や映画館にも入れなかった。自転車やラジオの所有も禁止された。ユダヤ人というだけで学校でも近所でもいじめられていた。そこでイギリスでは、1938年からドイツやチェコなどから17歳までのユダヤ人の子供たちを自国に受け入れた。「キンダートランスポート」と呼ばれており、約1万人のユダヤ人の子供たちがイギリスのホストファミリーに迎え入れられた。その「キンダートランスポート」でイギリスにわたってきて、両親はナチスドイツに殺害され、戦後もイギリスに住んでいて、現在でも健在の方も多い。

当時チェコにいたイギリスのビジネスマンでユダヤ人の子供たち669人をイギリスに送り届けたニコラス・ウィントン氏は有名で、彼とその子供たちを紹介した「ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち」という映画にもなっている。2016年に日本でも公開されて「キンダートランスポート」が日本でも知られるようになった。

サウサンプトン大学の「キンダートランスポート」のデジタル展示では、当時の子供たちの写真や証言、現在でも健在の方へのインタビュー動画などを紹介している。

欧米やイスラエルではホロコースト教育が積極的に行われており、ホロコーストの歴史などを後世に伝えている。アウシュビッツ博物館だけでなく、大学やユダヤ団体がデジタル化された様々なホロコースト学習の教材をオンラインで無料で提供しており、世界中の学校でのホロコースト教育に活用されている。

▼映画『ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち』予告編

▼「キンダートランスポート」のデジタル展示開始をs伝えるサウサンプトン大学