ミャンマーとの軍事強化を進めたいロシア、 偵察ドローン「Orlan-10E」提供

(写真:ロイター/アフロ)

ミャンマーでクーデターが勃発し欧米諸国が制裁を強化するなか、ロシア政府は内戦を引き起こす恐れがあると述べてけん制している。3月にはロシアのフォミン国防次官はミャンマーを訪問して、ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン総司令官と会談。ロシアはミャンマー国軍を支持している。

ロシアとミャンマーは2016年に軍事分野での協力を締結している。ロシアはミャンマーへの武器も多く供給しており、クーデター前の1月にはミャンマーにOrlan-10Eというロシアのドローンを供給していた。クーデター前だったが、Orlan-10はウクライナやシリア、アルメニアで偵察用に使用されていたことから、当時もミャンマー国内の少数民族ロヒンギャへの弾圧強化が懸念されていた。

ドローンは偵察や監視だけでなく攻撃にも多く使用されている。特に「神風ドローン(Kamikaze Drone)」と呼ばれる標的を認識すると突っ込んでいき爆破させる攻撃ドローンがすでにアゼルバイジャンとアルメニアの紛争でも使用されていた。低コストながらも破壊力も激しいため標的への無慈悲な攻撃には適しており、コストパフォーマンスの良い効果的な攻撃手段である。

ドローンなど軍事技術が発展しているロシアにとってミャンマーは重要な顧客である。無人機なので攻撃する側にも命を危険に晒すリスクが低減することができるし、破壊されても代替のドローンを購入すれば良い。ミャンマーは中国からもドローンなど武器を購入している。中国にとってもロシアにとってもミャンマーはインド洋への要衝地である。ロシアとしてはミャンマーとの関係を強化しておき、軍事面でのプレゼンスも向上させたいところだ。

そしてクーデター前にはミャンマー警察などにドローン捕獲用の製品を販売していたシンガポールのTRDもクーデター勃発後に、ミャンマーへのドローン捕獲用の製品の販売を中止した。同社のマネージング・ディレクターのサム・オン氏は「ミャンマーが安定するまでドローン捕獲用の製品は販売しません。ヤンゴン国際空港に納品する予定だったアンチ・ドローン製品もキャンセルしました。ミャンマー軍にも販売しません」と語っている。