ロシアの軍事企業のZALA AeroがUAE(アラブ首長国連邦)のアブダビで2021年2月に開催されていた国際防衛展示会(International Defence Exhibition and Conference :IDEX 2021)で開発中の「神風ドローン」を公開した。攻撃ドローンは「kamikaze drone(神風ドローン)」、「Suicide drone(自爆型ドローン)」、「kamikaze strike(神風ストライク)」とも呼ばれており、標的を認識すると標的にドローンが突っ込んでいき、標的を爆破し殺傷力もある。日本人にとってはこのような攻撃型ドローンが「神風」を使用されるのに嫌悪感を覚える人もいるだろうが「神風ドローン(Kamikaze Drone)」は欧米や中東では一般名詞としてメディアでも軍事企業でも一般的によく使われている。

 ZALA Aeroが開発した「神風ドローン」は「KYB」と呼ばれており、3キログラムまでの爆薬が搭載可能。時速130キロで30分の飛行が可能。攻撃イメージの動画も公開しており、垂直に上空から標的に突っ込んでいき破壊する様子を伝えている。また同社では今年中に飛行試験も実施する予定。この神風ドローン「KYB」の特徴の1つは静かに飛行することが可能なこと。地上の標的にされる人間が攻撃ドローンに気がついて避難できないようにしている。つまり地上にいる人間は目視やレーザーなどでしかドローンが近づいてきていることに気が付くことができない。神風ドローン「KYB」が静かに上空からやってきて、標的に向かって垂直に突っ込んできて爆破されてしまう。

 2020年に勃発したアゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフをめぐる軍事衝突で「神風ドローン(Kamikaze Drone)」が紛争に活用されていた。「神風ドローン」の大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。また、ドローンはコストも高くないので、大国でなくとも大量に購入が可能であり、攻撃側は人間の軍人が傷つくリスクは低減されるので有益である。ロシアとしても周辺諸国で「神風ドローン」が実戦で使用されていることは大きな脅威である。そのため自国としてもより破壊力があり、確実にダメージを与えられる「神風ドローン」の開発に注力しようとしている。「神風ドローン」はこれからの紛争における兵器の新たな主流になってきている。

▼ZALA Aeroが開発している神風ドローン「KYB」のイメージ動画