UAEの軍事企業 UAE初の「神風ドローン」公開:新たな兵器として紛争での主流へ
UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビで2021年2月に開催されていた国際防衛展示会(International Defence Exhibition and Conference :IDEX 2021)で、UAEの軍事企業EDGEがUAE初となる「神風ドローン」を発表した。戦場でのドローンは偵察ドローンだけでなく、攻撃型ドローンが主流になってきている。攻撃ドローンは「kamikaze drone(神風ドローン)」、「Suicide drone(自爆型ドローン)」、「kamikaze strike(神風ストライク)」とも呼ばれており、標的を認識すると標的にドローンが突っ込んでいき、標的を爆破し殺傷力もある。
同社が開発した「神風ドローン」はQXシリーズで4種類ある。QX-1はマイクロドローンで0.5キログラムまで搭載可能で、QZ-4は5キログラムまで搭載可能で90分の飛行が可能で、それぞれ攻撃の使用用途に応じて異なる。費用は明らかにしていない。同社のアル・ヌアイミ氏は「QXシリーズのプラットフォームはドローンに搭載されている光学センサーで、ドローン自身が標的を認識する能力を持っています」と語っていた。
2020年に勃発したアゼルバイジャンとアルメニアの係争地ナゴルノカラバフをめぐる軍事衝突で「神風ドローン」が紛争に活用されていた。「神風ドローン」の大群が上空から地上に突っ込んできて攻撃をしてくることは大きな脅威であり、標的である敵陣に与える心理的影響と破壊力も甚大である。また、ドローンはコストも高くないので、大国でなくとも大量に購入が可能であり、攻撃側は人間の軍人が傷つくリスクは低減されるので有益である。「神風ドローン」はこれからの紛争における兵器の新たな主流になってきている。
▼UAEのEDGEがIDEX 2021で展示したQXシリーズと公開したドローン兵器の動画