ホロコーストで離散したユダヤ人の情報をオンラインで検索可能に

(写真:ロイター/アフロ)

 第2次大戦のナチスドイツの迫害で殺害されたユダヤ人は600万人以上といわれ、さらに現在でも行方と消息が不明な人も多い。デジタルアーカイブを提供している企業Ancestryはドイツのアーロルゼンにあるナチスの被害者のアーカイブを保管しているアーロルゼンアーカイブセンターと協力して、ホロコーストの犠牲者のアーカイブを公開し、全世界からオンラインで誰もが無料で検索ができるようになった。

 アーロルゼンアーカイブセンターに保管されているナチスによる被害者の情報を元にAncestryでは何百万人もの情報をデジタルアーカイブ化、さらに当時の写真などもデジタルで保管。ホロコースト以降に離散してしまった家族や親せき、友人らの情報をオンラインで探すことができる。第2次大戦が終結して70年以上が経ったが、ドイツが侵攻した国々で迫害されたユダヤ人の多くは、自分がいた国に戻った人だけでなく、混乱している時期にアメリカやイスラエルに移住した。また冷戦下の東ヨーロッパ諸国やロシアではホロコーストで迫害された人々の情報を探すことは非常に困難だった。

 ホロコースト経験者の高齢化が進んでいるが、現在でも彼らの子供世代も含めて、当時の家族や親せき、友人を探している人が多い。ホロコーストの犠牲者らの追跡は戦後、ずっと続けられており、イスラエルや欧米ではアーカイブ化して保管している機関も多いが、実際には家族全員やユダヤ人集落にいた全員が殺害されてしまい情報が全くない場合も多い。

 アメリカのホロコースト博物館のDiane Afoumado氏は「オンラインでホロコースト犠牲者らの検索ができるようになったことは生存者が家族を探すことにも貢献できるし、次世代の教育にも活用できる」と語っている。