Twitter、日本と米国市場で広告収入が好調で増収増益:日本市場が売上の17%
安定的な黒字体質に
Twitterは2019年4月23日、2019年第1四半期(2019年1~3月)の決算を発表した。売上高は前年同期比18%増の7億8700万ドル(約900億円)。純利益は135%増の2億8849万ドル(約300億円)だった。Twitterは2017年Q4に2013年の株式公開以来、初の黒字を達成し、今期はTwitterにとって5期連続の黒字。同社ではずっと赤字が続いていたため、以前からマーケティング、研究開発などのコスト削減が功を奏して赤字幅は大幅に縮小し続けていた。2018年は動画広告が順調で、2013年の上場以来、通期で初の黒字を達成。今期も動画広告の勢いが続いている。
重要な日本市場。売上の17%
月間アクティブユーザー数(MAU)は前年同期より減少しているが、前期よりは700万人増の3億3000万人。日本ではタレントや若者にも人気のTwitterだが、米国やインドネシアなど一部の国では人気があるものの、世界規模でみたら23億人以上が利用しているFacebookと比較すると利用者は非常に少ない。ここ何年も3億人強程度で、全く大きな伸びを見せる気配もない。
そのため、米国市場と日本市場が圧倒的な稼ぎ頭だ。今期も米国での広告収入は前年同期比26%増と大きく伸びた。また日本での売り上げは16%増の1億3600万ドルで、Twitterの売上の17%を占めている。
Twitterは2018年第4四半期から月間アクティブユーザー数だけでなく、初めてデイリーアクティブユーザー数(DAU)も発表している。2019年第1四半期のDAUは11%増の1億3400万人。「Twitterで広告を見た1日のユーザー数」としてDAUを公表しているが、それでもFacebookのDAUは15億人以上であることから、その差は大きい。
Twitterの利用者は伸びないものの、動画広告による収入が安定してきて、増収増益で黒字化も達成している。今後も利用者が急増するような要因は見られない。これからは既存の利用者がTwitterを離れないで、いつまでも利用してくれる仕掛けが求められてくる。