米国、アンチワクチン運動に「黄色のダビデの星」着用でアウシュビッツ博物館が非難・ネット大炎上
アンチワクチン運動のシンボルに「ダビデの星」
アメリカで行われているアンチワクチン(反ワクチン)運動に、イスラエルやユダヤ民族の象徴である「ダビデの星」が使われている。2月に米国下院議員がアメリカではしかが流行しているのは、SNSやネットに書かれているアンチワクチン関連のコンテンツや投稿によるものだと指摘したことから、FacebookやYouTube、アマゾンなどもアンチワクチン関連のコンテンツの投稿や書き込みへの対策を講じている。
「黄色のダビデの星」着用にアウシュビッツ博物館が非難・ネット炎上
アメリカでのアンチワクチン運動に「ダビデの星」が使われていたが、テキサス州で行われていたアンチワクチン運動のデモの時に、現地メディアの記者が「黄色のダビデの星」を着用してスピーチを行い、Twitterにその写真が投稿された。
それに対して、アウシュビッツ博物館がTwitterで非難を行い、ネットで大炎上している。「黄色のダビデの星」は、ナチスドイツが最2次大戦時にユダヤ人を迫害する時に、ユダヤ人に「黄色のダビデの星」の着用を義務付けて、差別した。「黄色のダビデの星」はユダヤ人にとっては、ホロコーストの象徴であり、アウシュビッツや大虐殺を想起させる。その「黄色のダビデの星」がアンチワクチン運動で着用されていたこと、アウシュビッツ博物館もTwitterで「モラルに反している」と批判したことから、ネットが大炎上している。
600万人以上のユダヤ人が虐殺されたホロコーストの象徴である「黄色のダビデの星」を掲げることは欧米ではタブーであり、「黄色のダビデの星」を公(おおやけ)の場で掲げたら、どのような反応があるのかは想定できたであろう。ホロコーストに対するモラルの問題でネットが炎上することによって、アンチワクチン運動にも注目を向かせたかったのかもしれないが、あまりにも軽率だ。
▼「黄色のダビデの星」着用でアウシュビッツ博物館が非難し炎上していることを伝える報道。ユダヤ人が「黄色のダビデの星」を解説している。