クロアチア、学校のカリキュラムから「アンネの日記」削除でSNS大炎上
クロアチアで学校の授業カリキュラムから「アンネの日記」がなくなることが決定した。「アンネの日記」は、ナチスドイツに占領されたオランダで、ユダヤ人迫害を逃れるために、隠れ家に潜んでいたユダヤ人の少女アンネフランクが隠れ家で書いた日記。全世界で67の言語で訳されて3000万部以上が発行されており、ユダヤ人迫害のホロコーストを象徴する作品として日本でもお馴染み。
「ホロコーストの問題は学校の授業からスキップすべきではない」
クロアチアでは、学校の授業カリキュラムから「アンネの日記」がなくなることに反対した人々の声などで、Twitterなどソーシャルメディアでは、「ホロコーストの問題は学校の授業からスキップすべきではない」と炎上している。4000人以上の反対署名も集まっている。クロアチアの教育大臣のBlazenka Divjak氏も自身のFacebookで「今回の決定に関する批判は受け入れる。先生方には、推薦図書として『アンネの日記』を紹介してもらいたい」と語っている。
クロアチアは第2次大戦中にナチス政権に味方をしており、ユダヤ人迫害に加担していた。1941年5月、ダニツァにクロアチア初の強制収容所が設置。その後ヤドヴノ、グラディシュカ、ロボルグラード、ジャコヴにも収容所が設置され、多くのユダヤ人が殺害された。クロアチアではそのような歴史背景から、2017年にもアンネフランク展の開催が見送られたことで、その時にも「クロアチアでの歴史を忘れるべきではない」とSNSが大炎上していた。