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Googleの元CEO「キラーロボットが登場しても、人間が停止できる」AIの暴走に楽観的見解

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:ロイター/アフロ)

 Google元CEOシュミット氏は2018年12月にマサチューセッツ工科大学(MIT)のLex Fridman氏が主催して行われた人工知能(AI)に関する会議に参加。AIが発展しロボット兵器が自らの意思を持って判断して人間を攻撃してくる、いわゆる「自律型致死兵器システム(LAWS)」やキラーロボットの脅威に対して楽観的な見解を表明した。

「キラーロボットが登場しても、我々人間が停止できる」

 テスラのイーロン・マスクCEOやスウェーデンの哲学者ニック・ボストロム氏、MITの物理学の教授マックス・テグマーク氏らのように、AIが発展し暴走することによって、人間の能力を超越したり、自律したキラーロボットが人類に攻撃を加えてくるかもしれないという懸念を示す著名人が多い。だが、シュミット氏は「そのようなキラーロボットが登場したとしても、我々人間が停止することができる」との見解を示した。

 Google傘下で人工知能研究を行っているDeepMindでは2016年6月にAIが人間の意図しない方向で動き始めたり、AIが暴走し、自律して人間に危害を加える前に、人間がAIを止めることができるキルスイッチ(ビッグ・レッド・ボタン)を開発している。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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