「自転車スマホ」で死亡事故、元女子大生に禁錮2年

横浜地裁川崎支部(写真:アフロ)

 2017年12月に神奈川県川崎市で、電動式自転車に乗りながらスマホ操作をしていた20歳の女子大生が、歩行中の77歳の女性と衝突、歩行者が死亡するという事故が起こった。いわゆる「自転車スマホ」だ。イヤホンをしながら、左手にスマホで、右手には飲料カップを持っていた。そして2018年7月に女子大生に対して禁錮2年が求刑された。以下に産経ニュースから引用しておく。

元女子大生に禁錮2年求刑し結審 自転車スマホ死亡事故、初公判

スマートフォンと飲み物を持ちながら電動アシスト自転車に乗り、歩行者にぶつかって死亡させたとして、重過失致死罪で在宅起訴された元大学生森野実空被告(20)の初公判が12日、横浜地裁川崎支部(江見健一裁判長)で開かれ、被告は「間違いありません」と起訴内容を認めた。検察側は禁錮2年を求刑し、即日結審した。

 論告で検察側は「少なくとも5~6秒間はスマホを見て完全に脇見運転しており、安全運転の意識が欠如している」と指摘。弁護側は「大学を退学するなど制裁を受けている」として執行猶予付きの判決を求めた。被告は「同じ過ちはしません」と謝罪した。

出典:産経ニュース(2018年7月12日)

自転車スマホは危険、加害者になる

 自転車運転中のスマホ操作「自転車スマホ」は非常に危険である。よく見かける光景だが、法律で禁止されている行為で、道路交通法第71条、東京都道路交通規則第8条で違反した場合は5万円以下の罰金となる。

 「自転車スマホ」をしている人も「歩きスマホ」と同様に、自転車を運転しながらも、気持ちはスマホの中のメールやSNS、ゲームまたはイヤホンの音楽にいっている。視覚が物凄く狭くなっているし、「歩きスマホ」のようにすぐに止まることができない。そして「自転車スマホ」をしている人は、「歩きスマホ」をしている人と同じように「自分だけは大丈夫。周囲がちゃんと見えているから問題ない」と自己中心的な思考に陥っている傾向が強いが、そのようなことは絶対にない。

 今回の事故でも、女子大学生は「ぶつかるまで気付かなかった」と話していた。まさに「自分では大丈夫」と思い込んでいても、気持ちはスマホの中にあるので、全く周囲が見えていない。

 自分自身が事故に遇うだけでなく、相手に大怪我をさせてしまったり死亡させてからでは遅い。「自転車スマホ」は他人の命を危険にさらしてまで、やることではない。

自転車でのイヤホンも危険:聴覚でも周囲の危険察知

 スマホを見ているだけでも危険なのだが、イヤホンはもっと危険であり、こちらもスマホ使用と同じく禁止されている。両手を離しての自転車走行で、耳まで塞がっているようでは危険を察知してからの即座の反応が出来ない。

 自転車に乗っている人でイヤホンをしている人が多いが、目(視覚)だけなく、耳(聴覚)も人間にとっては周囲の危険を察知するのに、非常に重要な役割を果たしている。最近はスマホで動画を見ながら、イヤホンで音声を聞きながら自転車に乗っている人も多い。もはや恐ろしくて、そのような「自転車スマホ」には近寄りたくない。

 そして「自転車スマホ」やイヤホンをして自転車に乗っている人は、車を運転している人から見ても、物凄く危険な存在だ。「目の前にいる『自転車スマホ』をしている人は、自分が運転している車の存在にちゃんと気づいているのだろうか」と、緊張感が高まる。なぜなら、自動車の存在に気が付いてないと、"自動車が突然、目の前に飛び出してきて"、大惨事の事故に繋がることもありうる。「自転車スマホ」とイヤホンをつけての走行は、自分が思い込んでいる以上に危険であり、そもそも禁止されている行為だ。