Facebook、僻地でのネット接続に向けたドローン「Aquila」開発中止へ

(写真:ロイター/アフロ)

ドローンAquilaで僻地でもネット接続の予定だった

 Facebookは2014年から太陽電池とレーザーでインターネットに接続するドローンAquilaの計画を進めていた。Aquilaは、民間飛行機よりも高い上空高度6万~9万フィート(約18,000~27,000メートル)で旋回。太陽光を利用するため90日連続で飛行することが可能だった。ボーイング737型と同じくらいの大きさで、1機のAquilaで半径50キロの地域で通信速度は10Gbpsのインターネット接続が可能となる予定だった。2016年7月には米国アリゾナ州ユマでドローンの試験飛行にも成功していた。

 だが、Facebookは技術的な理由と地理的な制限があることからドローンAquilaのプロジェクトを中止することを明らかにした。Facebookは太陽光ドローン「Aquila」で僻地でのネット接続を目指していた。世界の人口70億人のうち、Facebookによるとネットに接続できない人が約40億人で、僻地に住んでいてネットに接続できない人が約16億人。都市部などに住んでおり、貧しくてネットに接続できない人々は、所得が向上すればネット接続できる可能性は高いが、僻地に住んでいる人は所得が向上しても、簡単にネット接続はできない。

 そもそも現地の通信事業者が僻地の方までネット接続を行うためのインフラ整備を行わないことが多い。現地の通信事業者としてもあまりにも僻地に基地局を設置するのは、インフラの維持や運用保守などコストパフォーマンスは決して良くない。そのためFacebookのドローンAquilaへの期待も高かった。

重要な先行投資としてのネット接続

 Facebookの利用者は現在世界で20億人を超えているが、広告収入に依存している。つまり、ネットに接続してもらわないと、Facebookとしてもビジネスが成立しない。まずネットに接続してFacebookを利用してもらうことが重要で、ドローンによる僻地でのネット接続という巨額な投資も、Facebookにとっては、開拓余地のある40億人市場に向けた重要な投資だった。Facebookは、これからもWi-Fi敷設など新興国でのネット接続を強化していくことを明らかにしている。

▼ドローンAquilaが上空を飛行することで、僻地でもインターネットに接続ができる予定だった。