ニック・ジョナス、音楽ストリーミングサービスを語る「従来の型にとらわれない方法でリリースできる」
サブスクリプション型(定額制)音楽ストリーミングサービス「AWA」は2015年5月にサービスの提供を開始。現在では、配信楽曲数は約4,300万曲、AWAでしか聴くことができない著名人およびユーザーのプレイリスト数は約1,000万件におよぶなど、国内最大規模の音楽ストリーミングサービスへと成長した。
AWAでは、2018年3月27日に来日したニック・ジョナスのオリジナルインタビュー動画を公開。その中で、ニック・ジョナスがサブスクリプション型音楽ストリーミングサービスの要諦について語っている。
「好きなだけシングルをリリースしたって良い」
ニック・ジョナスは「音楽ストリーミングサービスの良いところは、従来の型にとらわれない方法で音楽をリリースできるところ。必ずしもアルバムを軸に物事を考えなくてもよくなったんだ。好きなだけシングルをリリースしたって良い。それによってクリエイティブ・プロセスでより自由がきく」とコメント。
またサブスクリプション型音楽ストリーミングでの楽曲制作とプロモーション戦略については、従来のアルバムと比較して「十数曲を通して1つの話を語れるアルバム形態は個人的に好きだけど」と前置きをしながらも「インスピレーションを受けた時に曲を書いたり、好きなタイミングでリリースできる自由さも好き。進化し続けることが大切。ファンとよりつながれる施策も試すべき。同時にその過程も楽しみたい」と語っていた。
サブスクリプション型音楽ストリーミングで変わる音楽配信
現在はAWA以外にも、AppleやSpotifyなど国内外で様々なサブスクリプション型音楽ストリーミングのサービスがある。最近では日本だけでなく、海外でもCDを購入して音楽を聴くよりも、ストリーミングでスマホで音楽を楽しむ人の方が多い。
サブスクリプション型の普及で音楽配信は、大きく変わってきた。従来のように制作に時間をかけず、ニック・ジョナスが語るように、「インスピレーションを受けた時に曲を書いて」思い切ってリリースすることができるのもサブスクリプション型音楽配信の特徴の1つだ。
インターネット経由で、世界中の誰もがリリースされたら、すぐに楽曲を聴くことができる。従来のアルバムのように発売されても、CDショップに置いてない、特定の国や地域でしか購入できないといった煩わしさからも解放された。しかも、ストリーミングなので、従来のCDよりも安価に購入できるのでユーザーも好きな曲をたくさん楽しむことができるようになった。
ニック・ジョナスが「好きなだけシングルをリリースしたって良い」と語るように、従来のアルバムのように収録できる楽曲数の制限がなくなった。ネット上なので、作った楽曲をいくらでも配信することも物理的には可能だ。その代わり、誰もがあらゆる楽曲を大量に配信することも可能になり、ユーザーにとっては好きな楽曲を選ぶことができるようになったが、アーティストにとっては競争がかなり激しくなった。
そしてアーティストにとっても、音楽配信の競争が激しくなったのでプロモーション戦略が、以前よりも重要になってくる。音楽ストリーミングサービスでは、アーティストはただ楽曲を作るだけでは、大量の楽曲の中に埋もれてしまう。以前のようにCDショップやレーベルがプロモーションを実施してくれた時代ではなくなってきた。ニック・ジョナスが「ファンとよりつながれる施策も試すべき」と語るように、アーティスト自身がファンとのコミュニケーションを重視し、楽曲のプロモーションを強化していく必要がある。