米国「ポケモンGo」リリース後、約5か月で14万件以上の交通事故:パデュー大学が調査
最近ではあまり聞かなくなった「ポケモンGo」だが、2016年夏には日本だけでなく世界規模で大ブームだった。日本でも「歩きスマホ」の問題や、「ポケモンGo」による交通事故などがいくつか発生し、社会問題になっていた。
米国で約5か月で14万件以上の交通事故
「ポケモンGo」が2016年7月に開始されてから、148日(約5か月)の間にアメリカで発生した事故件数をインディアナ州のパデュー大学が明らかにした。Mara Faccio教授とJohn J. McConnell教授が調査。それによると、アメリカ全体とインディアナ州ティピカヌー群で、それぞれ以下の通りの数字が出た。
アメリカ全体での148日間の
・交通事故件数:145,623件
・交通事故による負傷者数:29,370人
・交通事故による死亡者数:256人
・被害総額:20億ドル(約2,400億円)~73億ドル(約8,760億円)
インディアナ州ティピカヌー郡での148日間の
・交通事故件数:286件(そのうち134件はポケストップ付近)
・交通事故による負傷者数:31人
・交通事故による死亡者数:2人
・被害総額:520万ドル(約6.2億円)~2,550万ドル(約30.6億円)
なお米国運輸省道路交通安全局の発表によると、アメリカでは2016年の1年間での交通事故による死亡者は37,461人で、2015年よりも5%増加している。
運転中のスマホ操作は絶対禁止
「ポケモンGo」での交通事故は、アメリカだけではなかった。日本でも警察庁の集計によると、2016年7月22日から8月21日までの1か月に、車や自転車を運転中に「ポケモンGO」で遊んでいたことが原因とみられる交通事故が79件、交通違反の摘発が1,140件に上った。2016年8月には、日本でも死亡事故が発生した。運転中に「ポケモンGO」をして「前を見ていなかった」ために女性がはねられた。
運転中のスマホ操作の危険度は「歩きスマホ」の比ではない。言うまでもなく運転中のスマホ操作は物凄く危険であり、禁止されている。「ポケモンGO」は下火になったが、運転中にLINEやFacebookなどのSNSやニュースのチェックや動画配信など、スマホが気になってしょうがない人は今でも多い。
だが運転中のスマホ操作は、自分が勝手に事故を起こして怪我や死亡するだけでない。道を歩いている人に突っ込んでしまい怪我をさせたり、殺してしまい加害者になる場合も多い。自動車の運転をしている時は、スマホは絶対に触らないという当たり前のことを再認識しなくてはならない。