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ハワイ・ホノルルでついに「歩きスマホ」禁止条例施行:10月25日から違反したら罰金へ

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:アフロ)

 ハワイのホノルル市で2017年10月25日、道路横断中のスマホのチェックやゲームなどの行為を禁止する条例が施行された。違反すると罰金を科される。いわゆる「歩きスマホ」禁止だ。スマホだけでなく、タブレット、ノートパソコン、ゲーム機器、デジタルカメラも罰則の対象となる。緊急連絡番号(911)は罰金の対象外。「歩きスマホ」による罰金はアメリカの主要都市では初めて。

 ホノルルでは2017年7月に、道路横断中の「歩きスマホ」を違法とする法案が7対2の賛成多数で可決した。ホノルル市長の Kirk Caldwell氏が「distracted pedestrian law」と呼ばれる法案の承認にサイン。

 罰金は35ドル(約4,000円)から99ドル(約12,000円)で違犯した回数によって以下のように額が異なるようだ。

・初めてなら35ドル

・1年以内に2回目だと35ドル~75ドル

・3回目以降は75ドル~99ドル

日本人も罰金の対象なので要注意

 日本だけでなく、世界中で「歩きスマホ」による事故やトラブルは問題になっている。アメリカでは2016年には、歩行中の事故で死亡した人が5,987人で、1990年以来最高の人数だった。原因の1つが「歩きスマホ」だ。

 ホノルルでの罰金の対象はアメリカ人だけではなく、日本人を含めあらゆる人々が対象になる。日本人が年間に148万人訪問するハワイ。「歩きスマホ」の罰金も決して他人事ではない。レストランや店舗をスマホで探したり、撮影した写真をSNSにアップするのも要注意。

 ハワイ州観光局も「オアフ島へ渡航される際はこの条例に留意し、くれぐれも違反しないようにしてください」と注意喚起をしている。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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