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家庭用ロボット掃除機ルンバ:販売開始15年、全世界で2000万台突破

佐藤仁学術研究員・著述家
(アイロボット)

 家庭用のロボット掃除機の先駆けでもあるルンバが2002年9月17日に販売開始から、全世界で販売台数が累計2,000万台を突破した。アイロボットジャパンが発表。日本国内では2016年11月にルンバ単体での国内累計販売台数が200万台突破を達成している。販売開始から15年の間に、多くの新製品を導入するなど、現在でもロボット掃除機市場を牽引し続けている。

ルンバによる掃除で年間110時間創出へ

 ロボット掃除機ルンバは、家庭内の掃除方法を大きく変えた。重たい掃除機を使わないでもルンバが掃除をしてくれるようになった。また掃除機コードの範囲内しか掃除できない掃除機と違って、部屋の中を自在に掃除してくれる。大きなインパクトだった。ルンバでの掃除に慣れてしまうと、コードのついた重たい掃除機を持って部屋を掃除する時代に戻ることはできない。

 アイロボットジャパンの発表資料によると、ルンバの登場によって年間110時間生み出されている。つまり掃除機での掃除に年間約110時間も取られていることになる。家の掃除は必要不可欠なことだが、従来の掃除機での掃除は時間と体力の浪費だ。またルンバで掃除する家庭は週に平均5回使用しており、毎週金曜日に清掃する家庭が最も多いそうだ。なお清掃予約時間で最も多いのは朝の9時。日本、アメリカ、オーストラリアは朝、イギリスやオランダ、台湾では夜に清掃することが多いようだ。 また2017年8月からはWi-Fi搭載で、どこからでもスマホで操作して家の掃除をしてくれる新型ルンバの販売も開始した。

 アイロボット社 CEO 兼共同創設者のコリン・アングル氏は「ルンバは、今後も発展していくであろう家庭用ロボット市場を確立し、アイロボット社を有名な企業へと育ててくれた。この15周年という節目の年を祝えることを大変嬉しく感じております。これから先の15年においても、ロボットはスマートホームの中心となり、人々の生活において、より重要な役割を担っていく」とコメント。

 ルンバは家庭での掃除だけでなく、床拭きロボットのブラーバとともに銭湯の掃除をしている。今まで床掃除をしていた時間で他の仕事に専念ができるとのことで銭湯からも喜ばれているようだ。

以下は銭湯を掃除するルンバと床拭きロボットのブラーバを紹介している動画

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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