Netflix、全世界で加入者1億人突破:映画祭などでのノミネートは宣伝効果大

(写真:ロイター/アフロ)

 Netflixは2017年7月17日に2017年第2四半期(2017年4~6月)の業績を発表した。売上高は全世界で前年同期比売上高は32%増の27億8,500万ドル(約3,000億円)で、純利益は61%増の6,600万ドルだった。

海外で加入者増、全世界で1億人突破

 Netflixのアメリカでの総加入者は微増の5,192万人。海外市場での加入者数が5,203万人。前期よりも414万増と大きく伸びた。全世界での加入者数がついに1億人を突破した。Netflixは全世界130か国で事業を展開しており、1か国の平均値とすると、やはりアメリカ市場が同社にとって重要であることは変わりない。

Netflixの四半期ごとの加入者推移。Netflix発表資料を元に作成
Netflixの四半期ごとの加入者推移。Netflix発表資料を元に作成
Netflixの四半期ごとの業績推移。Netflix発表資料を元に作成
Netflixの四半期ごとの業績推移。Netflix発表資料を元に作成

コンテンツが命脈のSVOD、映画祭などでのノミネートは宣伝効果大

 Netflixのような有料課金動画(SVOD:Subscription Video on demand)を提供するような企業にとってはコンテンツが収益の命脈だ。Netflixは多額のコストをかけてオリジナル作品を制作しており、それらが世界中で多くの人を魅了している。特に今期はカンヌ国際映画祭で、Netflixのオリジナル映画がコンペティション部門に選出された。映画館で上映されずにネットのみでの配信がノミネートされたことへの反発や議論を巻き起こしたのは記憶に新しい。ネットであれ映画館であれ、良質なコンテンツが人々を魅了することに変わりはない。映画業界の専門家以外の一般の視聴者にとっては「その作品が観たいから映画館に行く」か「その作品を観るためにNetflixに加入する」という違いだけだ。

 Netflixは全世界でサービス提供を行っているが、世界中で万人に受けるコンテンツの提供は難しい。今回のNetflixの業績発表資料でも「stranger things」や「The Crown」の人気が高かったようだ。これらの作品が好きな人も多いのだろうが、興味がない人にとっては何の魅力も感じない。またいつまでも同じコンテンツを提供し続けていても飽きられるだけだから、現地のニーズに合わせたローカルコンテンツも常に充実させる必要があり、そのためにはコストもリソースもかかる。

 カンヌ映画祭や米国テレビ芸術科学アカデミーなどにノミネートされて、話題になることはメディアにも大きく取り上げられるので宣伝になるから重要だ。例えばカンヌ映画祭の時にノミネートされたNetflixのオリジナル作品「オクジャ/ okja」(ポン・ジュノ監督)のことが毎日報じられていると「いったい、どんな作品だろう。ちょっと見てみようかな」と多くの人が気になり、Netflixに加入するかもしれない。多大なプロモーションコストをかけるよりも宣伝効果は大きい。

 

 あとはそのような人をどれだけ繋ぎ止めらるかが重要だ。「オクジャ/ okja」を見てしまった人が、すぐに解約しないで「次に見てみたい」と思わせるようなコンテンツをどれだけ多く配信しているかがSVODの命脈だ。