Yahoo!ニュース

猫専門のSNS「猫部トーク」里親募集の検索も:SNSと相性がいいのは犬より猫?

佐藤仁学術研究員・著述家

ダイレクトマーケティング事業等を行っているフェリシモで、社内の猫好きの有志が集まって2010年9月から「フェリシモ猫部」という活動をしている。WEBサイトで基金付きのオリジナル猫グッズの販売、「猫ブログ」連載、写真「猫ギャラリー」などのコンテンツを猫好きの方向けに提供してきた。

猫好きなら誰でも参加できるSNS「猫部トーク」

その「フェリシモ猫部」が、猫専門のSNS「猫部トーク」を2017年7月10日より開始。「猫部トーク」は無料で猫好きな方同士が交流できる。

アカウントを作成して「猫部員」として登録すると、愛猫の写真・動画を投稿できるほか、猫のプロフィール登録機能、毎日出される投稿テーマ「お祭りハッシュタグ」など猫の写真・猫動画を楽しむことに特化したSNS。お気に入りの猫部員をフォローして、 自分だけのタイムラインを作ることもできる。またカタログモデル猫のコンテストなども予定している。もちろん、現在は猫を飼っていないけど「猫を飼ってみよう」「猫が好き」という人も登録が可能。

「猫部トーク」
「猫部トーク」

里親募集中の猫情報が検索できる

さらに最大の特徴は「一匹でも多くの猫に幸せになって欲しい」との思いから、里親募集中の保護猫情報を掲載していることだ。動物愛護団体は里親募集中の保護猫情報を掲載することが可能で「猫部員」は里親情報を検索することができる。里親募集の機能は動物愛護団体に情報掲載の場を提供するもので、里親希望者と動物愛護団体とのやりとりはメール等で直接行う。

環境省の調査によると日本では1年で約6.7万頭の猫がさつ処分されている(犬は約1.6万頭)。飼い主に捨てられたり、災害時に取り残されたり、地域で猫が過剰繁殖する問題もある。たしかに最近、野良犬はほとんど見かけないが、野良猫は今でもよく見かける。

SNSとの相性がいいのは犬より猫?

フェリシモによると、猫の方がSNSというネットでのコミュニティに適しているそうだ。犬は散歩しながら、公園や道などで飼い主同士が直接会って、情報交換ができる。だが猫の場合は、基本的には自宅で飼い、散歩に連れて行く必要はない。そのため外で飼い主同士がコミュニケーションする場が犬のように多くない。そこでSNSというネット上で飼い主同士が交流したいというニーズも多いようだ。

猫は見ているだけで癒されるから、世界中の人から愛されている。「自分の愛猫の写真や動画をみんなに見てもらいたい」「他の家のかわいい猫も見てみたい」「猫を飼っているけど誰かに相談したい」という飼い主のニーズに応えた猫専門のSNSだ。そしてかわいい猫でも飼い主が見つからずに、さつ処分されてしまう猫もたくさんおり、社会的課題となっている。一匹でも多くの猫の里親が「猫部トーク」から見つかることが期待される。

猫部トーク

「猫部トーク」での里親募集イメージページ
「猫部トーク」での里親募集イメージページ
学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

佐藤仁の最近の記事