オランダ「歩きスマホ」対策として道路に「埋め込み信号」
世界中で「歩きスマホ」が問題になっている。オランダでも同じだ。歩いている時もスマホばかり見ているから、信号を見ない。信号を見てないで、スマホばかり見ているので、そのまま信号を渡ってしまい、交通事故に巻き込まれかねない。
そこで、オランダのボーデブラベン(Bodegraven)という町では、道路に「埋め込み信号」を設置して、スマホを見ながら歩いている人でも道路にある信号をチェックすることによって、「赤だから止まらなくてはいけない」「青だから歩いていい」を判断できる試験を開始した。特に学生が多い学校近くの道路に設置。オランダでは自転車も重要な交通手段で道路を自転車も走っており、自転車との接触も危険だ。試験後にはオランダの他の地域でも導入を進めていくことを検討しているようだ。
この「埋め込み信号」はオランダ企業のHIG Traffic Systemsが開発した「Lichtlijn」で、道路にはLEDライトを埋め込んでいる。「Lichtlijin」とは「光の線」という意味。同社のKees Oskam氏は「歩きながらスマホを見る習慣は、これからも変わらないだろう」とコメント。
もはや世界規模で歩いている時にもスマホから目が離せない、いわゆる「歩きスマホ」が多く、信号を見ないでスマホに目を取られての交通事故が相次いでいる。道路の「埋め込み信号」はそれを逆手に取ったアイディアだ。だが、オランダ交通当局のJose de Jong氏は「道路を渡る時にスマホを見るのは危険だからやめてほしい」と訴えている。
「歩きスマホ」対策としての道路での「埋め込み信号」はオランダが初めてではない。昨年5月にはドイツでも路面電車との接触防止のために、道路に「埋め込み信号」を導入している。世界中で信号は道路に埋め込まれる日はそう遠くないかもしれない。
▼夜でも道路の「埋め込み信号」は目立っている。
現地の様子を伝える動画。