YouTube、北朝鮮国営放送のチャンネルをブロック:プロパガンダよりも広告収入の停止

(写真:ロイター/アフロ)

北朝鮮の国営放送、朝鮮中央テレビが提供していたYouTubeチャンネルがブロックされていたことが明らかになった。2016年1月の北朝鮮による核実験後にYouTubeチャンネルは開始され、水爆実験の成功などを報じていたそうだ。

今回のYouTubeチャンネルのブロックは、YouTubeが規定していた「コミュニティガイドラインに違反している」とのことだ。YouTubeとその親会社Googleでは、暴力的表現、過激な性的表現、有害なコンテンツなどは規定違反としているが、北朝鮮の国営放送が提供していた動画が具体的にどれに該当していたのかは不明。GoogleのTaj Meadows氏は「個別の動画やチャンネルへコメントすることはできない。だが規約と法律に違反しているアカウントは凍結していく」と述べている。

利用規約違反よりも経済制裁で広告収入の停止

ワシントンポストによると、今回の北朝鮮国営放送のYouTubeチャンネルのブロックは「北朝鮮のプロパガンダ活動のような動画がコミュニティガイドラインに違反しているというよりも、YouTubeチャンネルから得られる広告収入を停止させることによる経済制裁措置の一環」と報じている。

アメリカ財務省は2016年12月に北朝鮮の5回目の核実験に対して独自制裁の強化を発表、高麗航空などを制裁対象に追加していた。さらに国連安全保障理事会も11月に北朝鮮への制裁強化決議を採択していた。YouTubeチャンネルでの広告収入がどの程度、北朝鮮の収入になっていたのかは明らかにされていない。だが全世界で北朝鮮に関心がある一般人は多くないので、見る人も限定されていたから広告収入も決して大きくはなかっただろう。むしろ世界規模での北朝鮮への制裁と圧力強化にYouTubeも応じたのだろう。

欧米では日本と違って北朝鮮の情報入手は容易ではない。そのため、北朝鮮国営放送のYouTubeチャンネルがブロックされることによって、情報が少なく謎の国家である北朝鮮の貴重な情報源が1つ凍結されたことに困っている研究者やアナリストもいると伝えられている。